浜崎あゆみはどうでもいいし、エイベックスもどうでもいい。しかし、私は松浦氏を支持したい。芸術とビジネスは水と油である。そう簡単に相容れるものではない。その辺の軋轢が、今回の騒動になったのであろう。
どちらが欠けても、成功は生まれない。しかし、私には松浦氏の志が垣間見えた。ビジネスとしての成功を捨ててでも、アーティストを大事にしていこうという、一般人には到底理解できない論理である。志無き者は去るのみ。
とはいえ、私がエイベックスレーベルの音楽を聴くことは、たぶんこの先もないだろう。それとこれとは別の話である。
日: 2004年8月3日
Leila White 「Primitive」
「世界の車窓から」という番組は、短いながらもなかなかクオリティの高いコンテンツである。その映像もさることながら、流れる音楽もまた絶妙なチョイスである。たまたまチャンネルを合わせていたある日、その音楽が耳を打った。画面に目をやると、隅の方にその曲とアーティスト名があったので、私は何気なくアーティスト名だけをメモに走り書きした。
しばらくして、CDショップの視聴機巡りをしていた私は、あるCDを聴いた。トップチューンに一耳惚れした私は、そのままそのCDを買った。待てよ、確かこの名前、とメモ帳のページをめくると、そこには”レイラ・ホワイト”とあったのだ。これがCDでなく女性であれば、間違いなく私は結婚しているだろう。
洋楽アーティストかと思いきや、実はサウンドスタッフはほとんどが日本人で、マネージメントも日本の事務所である。デビューの経緯や本人のプロフィールなどもあまり詳細には書かれてなく、別に秘密にしているわけでもないのだろうが、アーティストの素性より曲が前に出ているということは歓迎したい。
ミディアムでメロウなナンバーが中心で、ファンキーな曲もこなす。アダルトな声質だが、さほど太くはなく、ある意味それほど特徴的ではない声なのだが、どうしても聞き捨てならない魅力が隠れている。もはや感性の領域なので文章化することはできないが、私の中のピースにはまったことは確かである。
彼女のアルバムは都合4枚出ているが、全てトップチューンががっちり私を捉えている。他が悪いというわけではないが、CDショップの視聴機巡りという性格上、これは実にハマりやすい。前にも書いたが、好きか嫌いかはイントロの10秒で決まる。その辺りも含めて、なかなか小憎らしい選曲である。
レイラ・ホワイトは、BGMとしても最適である。ゲレンデやプールサイド、オープンカフェなんかにも似合うだろう。オーナーの方はぜひ検討していただきたい。きっと私以外にもがっちりはまるお客が現れることだろう。
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