去年は蒸し暑かった。今年は前日まで気持ちのいい晴れの日が続いていたが、当日になって雨が降った。また蒸し暑くいやーな天気である。
それにもうひとつ、次の日に新しい職場デビューが決まっていて、そのことを考えると気が気ではない。なにやら複雑な気持ちでいつものようにオムライスを食べて劇場に向かった。
4列目、舞台が近い。たぶん演者の顔がはっきり見えるはずだ。いつもこれくらいで観たいものだ。
・メンタル三兄弟~オープニング
それぞれに妄想を抱いている三兄弟。みんなにばれないように必死だ。長男は自分がホログラムではないかと、次男は家を支えているヨシダさんのこと、三男は振り付け。冷凍庫のご飯をいつ食べるかで話し合う兄弟。オープニングはいつもの映像。音楽は「真空報告官P」以来二度目のBHB金子さん。ラジカルさがなくちょっと残念。映像にも元気がない。
・パッションショー
回転寿司屋。この店に足りないのは客とパッションだと、職人みんなでどういうパッションがいいか話し合う。二コール・キッドマンや不動明王など、後々の伏線もある。しかしゆうじさんは和風がよく似合う。
・予期せず余った時間を使う法
要は暇潰しに明け暮れるサラリーマン。謎の手芸集団が花を添える。
・武装サラリーマン川柳
セットはそのまま、武装サラリーマンのゆうじさんが舞台狭しと暴れまくる。もはや老年の域に達しようとしているシティボーイズの舞台には欠かせない。川柳の出来はそれほどでもなかった。
・カウンセラー
自殺願望の男性が精神科に赴くが、そこにはなぜか三人のカウンセラーが。足を引っ張り合う三人。ろくなアドバイスもせずに男性を帰す。
・ニコールキッドマンショー
パッションを求めて開かれるニコール・キッドマンショー。「だから死んでもやだっつったろ!」と大竹氏。
・スキル王とメンタル王
旅人が決壊寸前の堤防を見つける。そこに現れたスキル王。自慢のスキルで堤防を直そうとするが、プレッシャーに負けてしまう。それを見ていたメンタル王、プレッシャーなどなんのそのだったが、堤防を直す方法がわからずこれもだめ。続いて虎に食われそうな旅人登場。スキル王やはり何もできず、メンタル王はなんとか救い出すが食われてしまう。だったかな。
・リフトの詩人
トラブルで停まってしまったリフト。取り残されたのは三人の詩人。彼らには詩を詠むしかない。「お前の背中は小作農」
・逃げた警官
お台場で実際にあった、凶悪犯に背中を向けて大逃げしてしまった警官の話。そのまま熱海まで逃げて温泉旅館に泊まっている二人の警官。テレビをつければあの映像ばかりが流れる。意気消沈の警官。こういう題材の取り方は珍しいが、時事物はタブーのような気がしないでもない。
・メンタル三兄弟再び~エンディング
家を支えていたヨシダさんは家族と家を離れた。それぞれの妄想にふける三人。メンタル三兄弟よどこへ行く。エンディングはいつものトーク。今回は斉木さんが大トチリ。早速突っ込まれる。「逃げた警官」のテレ東のくだりは関西ではまずわからない。あれは、テレビ東京という放送局が、社会の重大事件そっちのけで全くプログラムの変更をしないということを知っていないと笑えない。のろま会の使い方にちょっと疑問。
・不動明王ショー
今年の斉木さんのキャラ。エンディング後のオンステージ。しかしみんな歳を取ってしまった。あと何年観られるだろう。みなさんお身体を大切に。また来年もお会いしたい。
May.12,2005 大阪:シアタードラマシティ