JR西日本に対するジャーナリズムのズレ

福知山線脱線事故に関して、JR西日本の企業体質が大きな問題になっている。事故当日や後日に宴会をしていたとして、マスコミは鬼の首を取ったように連日報道を続けている。
少し冷静に考えてほしい。
確かに、事故車両に乗り合わせていたJR職員が事故処理や救出活動をしなかったり、事故当日に宴会をしていたというのは問題である。だが、三次会までいったとか、何軒店を回ったとかいうのは、今回の事故に関する報道からすると、大きく逸脱していると言わざるを得ない。
特に朝日系メディアは、JR西日本を諸悪の根源のように(確かにそうかもしれないが)あれこれ穿り返し、肝心な事故原因の究明や、事の本質から大きくかけ離れた報道をし続けている。
なぜ運転手は伊丹駅でオーバーランを起こしたのか。なぜ制限速度を大きく上回る速度で走行しなければならなかったのか。一介のマスコミが検証するには難しい問題かもしれないが、手の届くところだけ大きく取り上げていては、君達の存在意義は無きに等しい。
物事を冷静に見つめなければならない報道記者が、記者会見場でJR職員に罵声を浴びせている。気持ちはわからないでもないが、君達の仕事は我々に真実を伝えることではなかったのか。
テレビを見たバカな連中が、あちこちで置き石を繰り返している。君達が面白おかしく報道した結果が、少なからず影響を与えているとは思わないか。
お前が悪いと言うのは簡単である。私でも言える。なぜこうなったのか、背景には何があるのか、我々の見えないところを見せてくれるのが、ジャーナリズムの本質ではなかったのか。
ニュースのワイドショー化はある程度寛容しているが、それは本質を見失っていないという前提である。それとも、私の考えている以上に、日本のジャーナリズムは俗世間に蝕まれてしまっているのか。そうだとしたら、実に残念な話である。

みかつう

ツイッターは@crescentwroksだよん

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