記者会見の時の映像を見ただけの印象だが、ちょっと気になるので書いておく。
5人の声を通して聴いたのだが、なんというか、声のトーンというか周波数というか、全員似たような感じの印象を受けた。声色がどうも一辺倒なのである。
本放送を見ればもう少し印象も変わるかもしれないが、やはり一気に替えるというのは、ドラえもんという作品価値を考えると相当リスキーであると言わざるを得ない。
のび太にはもう少し弱弱しさが欲しいし、しずかはあまりに凛としすぎている。スネ夫は完全に癖が抜けてしまい、いやらしさがない。ただ、ジャイアンは及第点をつけたい。豪快さを14歳に求めるのは酷かもしれないが、たてかべジャイアンを踏襲しつつ、自分の色も出している。しかし彼は本当に中学生なのだろうか。見た感じ少なくとも二十歳以上に見えるのだが。
ドラえもんについてだが、これはノーコメントとさせていただきたい。水田わさび氏には申し訳ないが、ドラえもん=大山のぶ代という図式をひっくり返すには、五十年はかかるだろう。
しかし、五十年かけてでも、ドラえもん=水田わさびにしなければ、この大役を拝命した意味がない。新声優陣には、まさに文字通りの長い戦いが始まる。頑張っていただきたい。
ドラえもんの陰に隠れるというわけではないだろうが、サザエさんのワカメ役の声優が交代している。そう言えば、野村道子氏はドラえもんとサザエさん双方に出演して同時に降板したわけだが、この二作品に出演し続けたということは、まさに偉業である。お疲れ様でした。