十年前に買った物がとうとう使えなくなった。電池を入れる蓋が欠けて閉まらなくなり、テープで貼って騙し騙し使っていたが、限界がきた。
独り暮らし時代、部屋にいるときは常に音楽を聴いていたので、コードレスフォンを買った。掃除しながら、食事をつくりながら、洗濯物を干しながら、ずっと使い続けていた。
コードの煩わしさがないというのは実に快適である。私は音質をさほど気にしないので、コードレスフォンはぴったりだ。
当時確か1万以上の価格だったが、今は廉価モデルなら4、5千円で手に入る。早速新しいのを買いに行った。充電式の電池を使い、ヘッドフォンを使用しないときはトランスミッターに掛けておくと充電してくれる。軽くて装着感もいい。
充電池に市販のものが使えないのと、ボリュームを上げたときのノイズはかなり気になる。充電池とイヤーパッドは消耗品として交換できるが、市販されておらず、サービスセンターで取り寄せなければならない。これはなんとかしてほしい。
十年経って、音楽を取り巻く状況もだいぶ変わった。また十年、これからどう変わっていくのだろうか。