F1第4戦サンマリノGP

フェラーリはいよいよ深刻だ。予選はフロントロウどころか、トップ10がやっとである。
改修されたとはいえ、かつての高速サーキットの性格を残しているイモラで、鍵を握るのはピットのタイミングだろう。如何にトラフィックを回避してクリアラップを叩き出すか。
予選のミスで沈んだシューマッハ兄が、それをやってくれた。優勝こそはならなかったが、予選13位から堂々の2位である。やはりF1サイボーグおそるべしだ。ヨーロッパラウンドでのフェラーリの巻き返し、まずは一矢報いたというところである。
そのシューマッハ兄の猛追を凌いで三連勝を挙げたアロンソも、その実力を完全に証明した。と同時に、今年のルノーの強さも紛れもない本物である。
ラスト10周余り、あのシューマッハの赤いマシンをミラーに見ながら、よく抑えきったもんだ。デイモン・ヒルなら3周ともたなかっただろう。野球に例えれば、9回裏満塁で、メジャーリーグの各チームの4番打者を全て打ち取るくらいのシロモノである。
元気のなかったホンダも3-5フィニッシュで今季初のポイント、琢磨は5位入賞である。トヨタも地味ながら2台ともポイントゲットだ。
フェラーリの復調、好調な日本勢、ヨーロッパラウンドはどうやら混戦の予感である。