世代交代

先日、ちょっとショッキングな発表があった。ドラえもんの主要スタッフが放送25周年を期に交代するというのだ。もちろん、声優陣もである。日本を代表するアニメの一つであって、これだけ長い間お茶の間に親しまれたドラえもんの声が変わるというのは、そう簡単に済ませられる問題ではない。
声優は、声の芝居なので歳を重ねて容姿が変わっても仕事を続けることができる。声は歳をとってもそれほど変化はない。事実、70歳を過ぎた声優が、2歳3歳の子供の声を演じることもできるのだ。長く演じられるからこそ、息の長い人気シリーズを生み出すことができる。
だが、アニメのキャラクターと違い、声優は確実に歳をとる。歳をとった先には、人間としての死が待っている。誰でもそうだ。世代を超えて愛されるキャラクターも、声を演じる方はどこかで世代交代をしなければならない。
これは、ドラえもんに限らず、サザエさんやルパン三世など他の長寿シリーズにも言えることだ。慣れ親しんだ声が変わるのは戸惑うかもしれないが、決して避けて通れないものなのである。世代を超えて愛される人気シリーズの宿命とも言えるだろう。世代交代の先に何が待っているのか、まだ誰も知らない。
次世代ドラえもん声優陣は、間違いなく重圧に押し潰されるだろう。視聴者がどこまで寛容になれるかが鍵だが、新しいスタッフにはものまねではなく、自分たちのドラえもんを創り上げていってほしい。
さて、四代目となるドラえもんは誰があてるのだろうか。とりあえずスネ夫は千葉繁、しずかちゃんは渡辺菜生子あたりと睨んでいる。のび太は千秋なんかどうだろう。ジャイアンも意外と適役がいない。ダミ声というのは絶対条件であろうから、郷里大輔あたりか。やはり問題はドラえもんである。一般公募やオーディションも悪くないが、なまじ中途半端な声優や素人を立てれば、プレッシャーで潰れるのは間違いない。肝の座った舞台女優あたりから選ぶのはどうだろうか。次の25年を担うという意味から考えると、年齢は50歳以下だろう。どういった人選になるかは全く予想できないが、国民が納得できるレベルには持っていってほしいものだ。