恩師再会

年末に小学校同窓生の小さな忘年会があった。テレビを買って全く金はなかったが、結局2月以来顔を出してないので行くことにした。
小さな旅館の一室にひょこひょこっと入っていくと、思いがけない人がそこにいた。担任の先生だ。
まさか同席しているとは思ってなかったので、かなり面食らってしまった。そのまま頭が白くなっただけで、ほとんど昔と変わっていない。
その先生は、小学5、6年の担任で、一番世話になった感のある先生だった。
僭越ながら、その二年の間で何度か学級委員というものをさせてもらい、児童会会長というのも務めたりした。
ある日などは、昼休みに職員室に呼ばれ、何の用かと思えば小銭を渡され、「タバコ買うてきてくれ」とパシらされたこともあった。
「今何してんねん」という当然の質問に、胸を張って答えられるものがなかったのは残念だが、あと何年か後の同窓会では、その答えを携えて、飲めない酒を無理したいものだ。