正直、ぶっちゃけて言うと、演劇は敷居が高い。映画みたいにふらっと観られないし、料金もやはり高い。劇場が東京一極集中であるのも一因だ。
しかし、映画と圧倒的に違うのは、あのライヴ感である。目の前の出来事は、その目の前で行われている。あの感覚は、一度味わうと病み付きになる。
私が今まで観てきたのは、シティボーイズ、イッセー尾形、ナイロン100℃、竹中直人の会である。シティボーイズはずっとWOWOWで観てきて、ようやく2002年に念願の生舞台を鑑賞できた。このときの感動は今でも忘れられない。まさに夢にまでみたシティボーイズの舞台が目の前で行われているのだ。もちろん、それから毎年観に行っている。
夢にまでみたといえば、イッセー尾形もそうであった。学生時代からずっとビデオやテレビでしか見られなかったが、初めて舞台を観たときは、本当に身体が痺れた。また9月に、今度は最前列で観られるので、そのときにはまたこのブログで報告させていただく。
ナイロン100℃は、松永玲子という女優が前から少し気になっていたところ、シティボーイズの客演で同劇団の犬山犬子が公演の宣伝をしていたので観に行った。その公演は全体公演ではなく、ナイロン100℃の女優4人での芝居だったが、これが実によかった。なかなか全体公演で地方にまで来てくれないが、せめて大阪に来てくれればぜひまた行きたい。
竹中直人の会は、毎年公演を行っている演劇ユニットで、竹中氏も私が信奉している一人である。ただ、どちらかと言えばお笑い系ばかり観ているので、純粋な芝居を舞台で観るというのは、少々疲れるということがわかった。
東京は大丈夫だが、こちらでは相次いで劇場が閉鎖されている。場所がなければ、観たいと思ってもどうしようもない。ましてや、小劇団の地方公演というのは、自らの首を絞めるほど経済的に厳しいそうだ。
お笑いという舞台が充実している関西地区では、一般劇団の公演は興味の対象として薄れがちであることは否めない。しかし、小劇場のムーブメントは、確か関西から起こったはずだ。私もできる限りのことをしていきたいし、観客サイドから劇場復興に向けてのアクションを起こすことは、演劇という文化のためにも必要である。
あまり更新の頻度はないと思うが、このカテゴリーにも注目していただければ幸いである。