以前、JAXAのプラネタリウムソフトを紹介したが、さすがはNASA、もっとどえらいものを作ってきた。World Windという、3D地球儀ソフトである。
Win専用、ハイスペックが要求され、高速回線、DirectX最新、.NET Framework必須、しかも空きが2ギガはないと後々苦しいという敷居の高いソフトではあるが、インストールの価値は大いにある。もちろん、フリーだ。
起動すると丸い地球がぽんと表示される。右クリックでドラッグすると、地球がくるくる回る。日本に合わせてホイールでズーム、ある程度近づくと、ツールバーで選択した場所の衛星データがロードされていく。残念ながら日本はそれほど精細ではないが、大きな道路や川などははっきりとわかる。
そして、左クリックで上下方向にドラッグすると、視点が真上から水平方向に移動する。データがあれば高低差が表示できるのだ。山の起伏がはっきりわかり、まさに空から見ている気分である。
それだけではない。何か災害が起きると、その付近の衛星画像が表示できる。先のスマトラ島の津波被害の様子や、火山の噴火、山火事や台風など、ネット経由でデータがダウンロードできる。
以前にシャトルのミッションで詳細な世界地図をつくる
暇つぶしに眺めているだけでも充分楽しめるソフトなので、ぜひお試しいただきたい。ただし、どうも画像のキャッシュが残るようなので、HDDの空きには注意が必要である。
http://worldwind.arc.nasa.gov/
「どエンゼル」は21世紀のごっつになれるか
ショートコントは、ごっつ以上のものはもうできないと思っている。ごっつ以上のものを作るには、ダウンタウンを超える芸人、三木聡、倉本美津留を超える作家が必要である。そして、それは不可能である。
関西ローカルではあるが、土曜日の深夜に「空想科学番組どエンゼル」というのがある。製作元である読売テレビのウェブサイトに全くページが存在しないという(どういうこっちゃ?)番組だが、テレビ欄の番組紹介にショートコントとあったので観てみた。
笑い飯、板尾創路、YOU、キタキマユ、古田新太と錚々たるメンバーである。で、構成作家が倉本美津留である。音楽に重きを置いた構成で、各パートが一応連続した形でつながっている。随所にはアニメーションも入り、私はふとモンティパイソンが浮かんだ。
キャラクターに依存せず、ネタで勝負しているところはかなり強気の姿勢である。はねトびが今一つ伸びていないのも、東京ローカルから全国ネットへ移行したときに、ショートコントがキャラクター依存だったため、新規の視聴者をおいてきぼりにしたからだ。私もその一人である。
笑い飯の実力は推して知るべしで、ショートコントはまだまだやらされてる感が否めないが、主導権を握ればダウンタウンに匹敵するパワーを秘めている。板尾は最強のバイプレーヤーであり、ブレーンとしてもこれ以上のサポートはないだろう。YOUもまた同じである。ダウンタウンに鍛えられ、芸人のスキルとしてはもう中堅クラスである。ただ、スケジュールの都合か私の観た回は別撮りであった。笑い飯との絡みを観てみたいところである。
キタキマユは、私も誰やあれ?といった感じだったが、ごっつの篠原涼子のポジションに似ている。花王ロリエのCMにも出ていた、髪の長い女の子である。実はれっきとしたシンガーであり(意外)、もしこのまま軌道に乗ればYOUのポジションになる。ま、そこはほどほどに。
我が大学の偉大な先輩古田新太は、私が観た回はたった1カットの出演だった。もちろん、芝居も笑いも超一級なので(褒め過ぎか)、ショートコントでは絶大なサポートとなる。
倉本氏はご自身でも音楽を制作されていて、どエンゼルではそれが色濃く反映されている。キタキマユの起用はその辺りを睨んだものであろう。また、アニメーションもシュールで、インターバル的に流れていいアクセントになっている。
現基礎、ぶっといなど、読売テレビで伝説の深夜番組を手掛けてきた倉本美津留。新たに笑い飯というパートナーを得て、「どエンゼル」はその伝説に成りうるのか、そして、あのごっつを超える存在になるのか。関西の土曜深夜に注目である。ちなみに今週は野球でお休み。
F1第1戦オーストラリアGP
しばらくモータースポーツから離れていたが、今年のF1を久々に見て、各マシンのデザインにかなり有機的なものを感じた。特にフロントウイングの辺りを正面から見ると、様々な曲線から形が構成され、甲虫や蝶の羽を彷彿とさせる。
2005シーズンの大きなレギュレーション変更は、レース中のタイヤ交換禁止、2GPで1基のエンジンを使用、決勝直前の予選、である。ドライバーは、以前に増してマシンを労わる走りを要求される。
FIAは、ずっとスピードと予算の抑制を掲げてF1のレギュレーションをいじくっているが、今年はそれが如実に現れたと言える。だが毎年毎年レギュレーションが変わると、それに対応する予算が増えて結局は金がかかることに変わりはないと思うのだが。
さて、開幕戦だが、レギュレーションの成果というか、往々にしてレギュレーションというのは改悪なのだが、マシンに無理をさせられないために、各ドライバーが慎重な走りを余儀なくされ、オーバーテイクが少なくなった。これは観ていてつまらない。一昔前のF1に逆戻りだ。これはヴィルヌーヴやモントーヤなど、アドレナリン型のドライバーには不利だろう。
ピットストップは妙な光景だ。相変わらずクルーはマシンの両サイドにいるのに、みんな何もしない。タイヤ交換はないが、タイヤの内圧を変えるという調整を行っているようだ。これは今までになかったと思う。タイヤの圧力も、微妙ではあるがマシンのコントロールに影響する。だから結局こういうところで金が使われるわけだ。
結果はフィジケラの優勝、ルノーの1-3フィニッシュだったが、開幕戦という性格上、やはりどのチーム、ドライバーも様子見という印象が強い。
しかし、今年のレギュレーションは、特定のドライバーが勝ち続けるといった状況を打破し、チャンピオンシップを混沌に陥れる可能性を秘めている。さて、この結果はどう出るだろうか。
大阪の小劇場事情
年に数回とはいえ、芝居を観に行くようになると、大阪にいかに劇場が少ないかがわかる。
関西小劇場のメッカと呼ばれたOMSは閉鎖、そのOMSと公演数を二分していた近鉄小劇場も閉鎖になった。近鉄は球団といい劇場といい、関西の文化発展に寄与するどころかどんどん足を引っ張っている。企業として何らかのペナルティは科してしかるべきだ。
以前、某女優さんの個人サイトのBBSに、もっと大阪に来てください、と書き込んだところ、地方公演は打てば打つほど赤字になるとおっしゃっていた。
確かに、劇団員や装置の移動経費はそのまま売り上げから消えるわけで、本拠地公演と比べると利益率は下がる。地方公演に腰が重いのも当然だ。おまけに、効率よく集客できる劇場が減っている現状では、尚更やりにくいだろう。
財政危機がマジでやばい大阪市も、一応この状況はまずいと考えているらしく、難波のど真ん中にある小学校跡を小劇場としてオープンさせた。まだオープンしたばかりだが、立地は絶好なのでこれからに期待が持てる(精華小劇場)。
さて、毎年本当に楽しみにしているシティボーイズだが、今年は絶好の席が確保できた。最近だんだん視力が落ちてきて、乱視もかなりひどくなってきたので、今年こそはまともに観劇できることと期待している。
自動車メーカー相関図
図ではないが不況のあおりであちこちの自動車メーカーがくんずほぐれつになっているので、ちょっと整理したい。
○日本
独立してやっているのはトヨタとホンダだけ。日産はルノー傘下、マツダはフォード傘下、スバルはGMと提携、GM傘下のサーブとも提携している。ミツビシはダイムラークライスラー傘下だったが、下手うったので関係解消、プジョーとの提携に乗り出している。ダイハツはトヨタが子会社化、スズキはGMとスバルと提携、ミツオカはホンダと車両供給で提携している。
○アメリカ
いわゆるビッグ3、フォード、GM、クライスラーだが、クライスラーはダイムラーと合併、事実上ビッグ3は崩れた。このビッグ3の傘下ブランドをずらっと紹介しよう。
フォード:リンカーン、マーキュリー、ボルボ、ジャガー、ランドローバー、アストンマーチン。
GM:シボレー、ポンティアック、ビュイック、キャデラック、GMC、オールズモビル、サターン、ハマー、サーブ、ホールデン、オペル、ヴォクスホール、サーブ。
クライスラー:ダッジ、ジープ。
○ドイツ
主なメーカーは、メルセデスベンツ、アウディ、BMW、オペル、フォルクスワーゲン(以下VW)、ポルシェ。実はアウディはVW傘下だったりするがあまり知られていない。
○イタリア
主なメーカーは、フィアット、フェラーリ、ランボルギーニ、マセラティ、ランチア、アルファロメオ。名前を聞いただけでぞぞっとくる。しかしほとんどがフィアットの傘下にあり、ランボルギーニだけがアウディ傘下である。
○フランス
主なメーカーは、プジョー、シトロエン、ルノー。プジョーとシトロエンはPSAというグループ企業。だからシャシーは全て共通だったりする。
○イギリス
ジャガー、ロータス、ロールスロイス、ベントレー、ローバー、ミニ、MG、TVRなどなど。大英帝国の自動車メーカーは、小規模なものが多い。故に、ほとんどがどこかの傘下にある。
ロールスロイスはBMW傘下、ベントレーはVW傘下、ロータスはGMと提携、ローバーはいろいろあったが、よりによって中国のメーカーの傘下になるようだ。唯一の独立メーカーといっていいTVRは、私の大好きなメーカーである。
○その他
スウェーデン:ボルボ、サーブ。二つともビッグ3傘下。
スペイン:セアト。国内唯一のメーカー。VW傘下。
韓国:ヒュンダイ、キア、デーウ、ルノーサムスン。キアは一度倒産、ヒュンダイ傘下になっている。サムスンは日産との提携でスタートしたが、結局ルノーが尻拭いする形になった。
各社とも生き残りをかけて経営戦略に必死だが、狙うは中国とインドのマーケットである。二国合わせて地球人口の三分の一。戦いは既に始まっている。
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超力ロボガラット
キャラクターデザインが芦田豊雄というだけでももうギャグである。あ、バイファムもそうか。神田組がバイファムの次に仕掛けたのはギャグロボットアニメであった。放送は半年だったが、内容はある意味濃かったような気がする。
主人公マイケルの声をあてるのは、ミュージシャンの中川勝彦(故人)。今でいうとGackt(うわ、変換で出た)あたりの美形キャラであった。ロボットも喋るという設定で、緒方賢一と原えりこが担当している。原えりこは後にレイズナーでもレイというコンピュータの声をあてている。もちろん緒方さんはアドリブ全開である。
ギャグのベースは芦田豊雄のネタらしく、どすこい姉妹などは完全に彼のオリジナルキャラクターであった。脚本や演出に名前はクレジットされてないが、相当な影響を与えていたと思われる。
おもちゃ箱をひっくり返したような、がコンセプトで、楽しい作品だったが、中川氏が後に白血病で逝去。脳天気に笑うのが少し気がひけるようになった。一話ものすごく面白い回があったのだが、どの回か忘れてしまった。各ブロバンチャンネルで視聴可能なので、そのうち探してみたい。

