GPWC

ちょっと休んでいる間に、モータースポーツはえらいことになっていた。
タイトルのGPWCとは、2008年度以降に新たに計画されているグランプリシリーズである。ん?F1をもう一つ作る気か?と調べてみると、実はコンコルド協定というF1のマネージメントに関する言わば法律みたいなものが、2007年度で失効する。それに関して、現状に不満を持つ参戦チーム(自動車メーカー)がコンコルド協定に拠らないグランプリシリーズを立ち上げようというものだ。
実は、F1は二人の男に牛耳られている。マックス・モズレーとバーニー・エクレストンだ。彼らとF1参戦チームとの間で取り決められたのがコンコルド協定である。端的に言えば、彼らはF1の興行主である。
つまり、コンコルド協定というのは、その二人の男が儲かるようになっている。興行主としては当然かもしれないが、参戦メーカーが不満を抱くのも当然である。
そのコンコルド協定の失効を機に、もっと公正なルールでF1を開催しようと、参戦チームが立ち上がったというわけだ。
ところが、新しいコンコルド協定について、興行主とフェラーリが契約してしまった。フェラーリもGPWCに賛同していたのだが、抜け駆けしたのである。これには他のチームは猛反発、GPWC構想はフェラーリを除く全てのチームが賛同し、一気に加熱し始めた。
もしこのまま行けば、F1はインディカーのように分裂してしまう。フェラーリだけのF1などイタリア人以外は誰も観ないだろうし、かといってフェラーリ抜きのF1も少々味気ない気がする。
興行主がチーム寄りの協定を作るのか、はたまた、金の論理にチームが折れるのか。それはそうとあの二人、とっとと氏ねばいいのに。