ごっつええ感じショートコントアーカイブ#5

・人工呼吸
確か他のコーナーであったものをショートコント化したように思う。人工呼吸の訓練用人形に蔵野が扮し、ライフガードや消防隊員などのシチュエーションで人工呼吸の訓練を行う。メンバーは実際に蔵野人形に人工呼吸する。スタッフにも貧乏くじが回り、カメラと照明スタッフが犠牲となる。しかし一番の犠牲者は蔵野かも。

・仕事人
必殺仕事人のパロディ。悪代官浜田をやっつけようとするが、この悪代官が強い。おまけに仕事人もどっか抜けていて、場所がわからなかったり時間をとちったりしてなかなか倒せない。しまいには壷を割って怒られる始末。

・Missエロティカ
エロチックな英語教師。ワイスペで登場している外人ものである。はちゃめちゃな発音で最後には脱いでしまう。後半は教室を飛び出し、街中で暴れまくる。

・なっちゃん
いわゆるキチガイ系のキャラである。回を増すごとに凶悪さが増し、最後にはストーカーになってしまい、怪物扱いになる。熱狂的なファンにも困りものである。

・回転仮面
「プリンスM」で大失敗した今田のヒーローキャラだが、個人的にこの回転仮面は好きである。罰ゲームなどで使っていたムチムチマッスィーンを流用して、今田がぐるぐる回る。ただ、身体に負担がかかるのか2回で終了した。

ごっつええ感じショートコントアーカイブ#4

・ぶらさがりコント
古くはワイスペのネクタイコントから、意外と長く続いている。落ち葉や流れ星などに扮し、棒にぶら下がって様子見で展開する。板尾がぶら下がったまま天井近くまで引き上げられて焦っていた回もある。

・ミラクルエース
雅夫君の危機に駆けつける、喫茶店でバイトしているヒーロー。本名は和田。雅夫君のために尽力するが、次第に悪徳販売員の様相を呈する。最終回は引越しして去っていく。

・くさやダンゴムシ
若手漫才師キッズザUSAの人気を妬むベテラン漫才師で兄弟子でもあるくさやダンゴムシ。初回はそれだけの内容だったが、回を追うごとに新人いじめになっていく。故に、若きダウンタウンのトラウマとも言えよう。

・デブ一家
肉襦袢を着た四人家族。涼子のナレーションが被さる。最後の4ショットがオチになるのは全回共通。あまりバリエーションがないだろうと思われたが長く続いた。

・シンガー板尾
岩手出身、デビューして十年目。デビュー曲「未亡人のブルース」で世界歌謡祭グランプリを獲得。その後、数々のヒット曲を飛ばし、音楽番組に次々と出演する。東京コミュニケーション♪で始まる「海開き」は屈指の名曲である。突然の休養を経て、半年後に復帰する。念のため言っておくが、歌は全てアドリブである。

コードレスヘッドフォン

十年前に買った物がとうとう使えなくなった。電池を入れる蓋が欠けて閉まらなくなり、テープで貼って騙し騙し使っていたが、限界がきた。
独り暮らし時代、部屋にいるときは常に音楽を聴いていたので、コードレスフォンを買った。掃除しながら、食事をつくりながら、洗濯物を干しながら、ずっと使い続けていた。
コードの煩わしさがないというのは実に快適である。私は音質をさほど気にしないので、コードレスフォンはぴったりだ。
当時確か1万以上の価格だったが、今は廉価モデルなら4、5千円で手に入る。早速新しいのを買いに行った。充電式の電池を使い、ヘッドフォンを使用しないときはトランスミッターに掛けておくと充電してくれる。軽くて装着感もいい。
充電池に市販のものが使えないのと、ボリュームを上げたときのノイズはかなり気になる。充電池とイヤーパッドは消耗品として交換できるが、市販されておらず、サービスセンターで取り寄せなければならない。これはなんとかしてほしい。
十年経って、音楽を取り巻く状況もだいぶ変わった。また十年、これからどう変わっていくのだろうか。

ごっつええ感じショートコントアーカイブ#3

・うそよねーん
「うそよねーん」というセリフで決まるコント。嘘をついてはいけないシチュエーションでふざけて笑いを取るというコントの王道。番組終期に「えげつなー」でパターン復活。

・Angelちゃん
単発コントだが、実はダウンタウンの持ちネタである。伝説の番組「河田町意思表示」で前田政二と組んで披露している。登山にやってきた二人がエンジェルに出会うが、ふとしたことで豹変して暴力的になるエンジェルに戸惑う。ダウンタウンらしい、シュールなネタである。

・インディ
コッスーの秘宝やサトちゃんの小箱を求めて冒険するインディジョーンズのパロディ。松本隊長率いる探検隊が、接着剤の沼や深い池などに突進して、ユートピア風に締める。最終回は感動ものの大仕掛けであった。

・カッパ
正義感の強いカッパの松本。浜田・板尾の人間の親子に注意をするが、逆ギレした浜田にぼこぼこにされる。後に子カッパ今田登場。子供の前では意気のある親カッパだが、子カッパがいなくなると途端に卑屈になる。更に展開して子カッパ今田がメインとなり、親カッパ松本が今度は子カッパの足を引っ張る。成長するシリーズコントの原点。

・おかんとマー君
シリーズ屈指の傑作コントである。実際、大阪のおかんはこんな感じだ。うちのおかんとダブるところも多々ある。マー君は回を重ねるごとに不良度を増していき、失恋や友人との別れを経験しながら成長していくが、挙句の果てに先輩を刺してしまったり、CDを万引きしたりしてしまう。しかし、そんなマー君をいつも支えているのがおかんである。そこには、松本人志の母への愛が隠されている。

フジテレビvsライブドア終局

がっかりである。というより、ある程度予想はついていた。
結局、ニッポン放送株という人質を取ったライブドアが、フジテレビから出資という身代金を得ただけであった。哲学もビジョンもなにも存在しない、おおよそ後世には伝えられない単なるマネーゲームに終始した。やはりライブドアは、そこらの新興宗教やヤミ金融のようなただの金儲け集団と同じであった。
しかし、既存メディアに対して風穴は開けてくれた。大した企業努力もなしに安泰を決め込んでいる放送局は、今後フジテレビと同じような事態に成りかねない不安を抱いたはずだ。
しっかりと志を抱いた人間が動けば、事態はもっと劇的に変わるだろう。さらばホリエモン。どうやら君の時代は終わったようだ。

ごっつええ感じショートコントアーカイブ#2

・マリアちゃん
松本扮するチンパンジーのマリアちゃんにいろいろな実験をする。研究員役でメンバーがずらっと並び、役を持て余している感がある。マリアちゃんの意外なリアクションで笑わせるという古典的なコント。

・大先生
形としてはワイスペのものを踏襲している。陶芸家の松本大先生が、些細なことに激怒して脈絡のないセリフで笑わせるというオチ。白髪混じりの長髪ヅラに着物というキャラは以降もしばしば登場する。

・にわとり
最初は卵を食べる人間社会に復讐する3羽のにわとりというコントだったが、後に急展開、ルドルフ、カサノフ、タッターニャの青春にわとりコントとなる。標的となった人間は羽でしばかれまくる。

・ベンジャミン
単発コント「ダスティ君」を元にした元祖外人キャラである。歌の元になっているのはザ・ダッシュという漫才コンビの志歌ソングがオリジナル。後に共演を果たすが、カントリー調のリズム取りに失敗して最後の「ヘイ!」がずれてしまい、以降その決めが慎重になる。

・ダンス先生
初期の傑作シリーズコントの一つ。松本扮するソウルフルなダンスの先生が、奇妙なダンスを教える。最終回、ヅラであることを告白して絶命する。ラストカットのヅラが涙を誘う(わけない)。レッスンは全11回。

ごっつええ感じショートコントアーカイブ#1

~ワイスペ時代
「ダウンタウンのごっつええ感じ」は、レギュラー放送の前に2度、スペシャル番組として火曜ワイドスペシャルの枠で放送された。これで様子を見て良ければレギュラー化というよくあるパターンである。
ショートコント出演者は、ダウンタウン、今田耕司、YOU、吉田ヒロ、西端弥生、以上はレギュラー化にも残ったメンバーで、ワイスペだけに島田珠代、東野幸治(後にレギュラー参加)が出ている。
コントのスタイルは「夢で逢えたら」を踏襲し、実に簡素なセットで時間も短い。オヤジ、ネクタイ、ベッド、味噌汁、義理人情、などテーマに沿った内容で制作されているため、ハードルが課せられ間口が狭くなっている。
アブノーマルな英語教師コント、エロティカ先生の原型や、大先生(白雲斎)の原型なども登場している。
~レギュラー化
91年12月、ごっつええ感じは日曜20時という最強のゴールデンタイムでレギュラー化された。メンバーは、ダウンタウン、今田耕司、130R(板尾創路、蔵野孝洋)、吉田ヒロ、YOU、西端弥生、篠原涼子、松雪泰子(翌年3月で降板)、伊藤美奈子(翌年3月で降板)。今から考えれば松雪泰子の参加は驚きであるが、彼女の女優生命には何ら影響を及ぼさなかった。
ダンス先生、おかんとマー君、ミラクルエースなど、傑作コントが続出、YOUはミュージシャン色が薄まり、芸人の道を歩み始める。
~ヒロ脱退、山田花子加入
番組中でも度々触れられていたが、東京のプレッシャーに勝てず吉田ヒロが降板、替わって山田花子が加入する。いじられキャラを使ったコントも作られたが定着せず、わずか半年でプロレスラー転向のため降板した。
~不祥事
板尾が不祥事を起こして降板、ほぼ同じ時期に西端も産休で降板する。余談だが旦那は古田新太である。「バビルくんとロデムくん」で人質の西端に対してヨミがそのことに触れている。
板尾の降板により、せっかく課長に昇進した「板尾係長」や「ポチ」などが打ち切られる。
~東野幸治加入、板尾復帰
ワイスペ時代に出演していた東野が復帰した。東野は大きな即戦力となり、「産卵」やキャリー東野など板尾の穴を埋めるに充分な活躍をする。半年の謹慎後、板尾も復帰。復帰第一弾を「シンガー板尾」で飾る。
~女性陣降板
その直前から涼子は既にショートコントに出なくなっていた。思うに、「くらピー」で蔵野に無理矢理キスをされたせいではないだろうか。他にも同じシチュエーションのコントで板尾や東野にも唇を奪われそうになっている。
YOUもこの頃妊娠しており、これでメンバーから女性陣が消えることとなる。
~そして突然
予感は漠然とあった。コントが投げやり、おざなりになり、深みや広がりがなくなった。テレビ局の理不尽な力関係の煽りを受けて、ごっつええ感じは打ち切りが決定した。
数々のショートコント、数々のキャラクターを世に送り出したごっつええ感じ。それはおそらく永遠に他の追随を許さないだろう。次回から、その名作ショートコントの数々を振り返っていきたい。