超音速スカイダイビング

オーストリアの元兵士が高度38000メートルからのスカイダイビングに成功、自由落下で人類初の音速超えに成功した。
しかし50年以上前に既にこれに近いことを行ったバカな、いや、命知らずの奴がいる。
アメリカ空軍ジョー・キッティンジャー大佐だ。
もちろん道楽ではなくて、まだNASAが発足していなかった時代に、宇宙開発実験の一環として行われた。
50年前である。まだコンピュータのコの字もなかった時代に、成層圏から飛び降りた人間がいるのだ。
パラシュート降下とはいえ、失敗すればイコール死だ。一体どんな神経をしているんだろう。
もちろん宇宙服もなく、パイロットスーツにちょっと毛が生えた装備しかなかっただろう。
降下実験は成功し、後の宇宙開発に重要なデータをもたらしたのは言うまでもない。
私は個人的に、世界初の宇宙飛行士は彼だと思っている。
彼の偉業を称えると同時に、彼なしでは今回の挑戦もなかっただろう。
数々の記録を打ち立てたフェリックス・バウムガルトナー氏ももちろんすごいが、それ以前にもっととんでもない奴がいたということを憶えていてほしい。