はやぶさ帰還

小惑星のサンプルリターンを目指して、はやぶさが地球を旅立ったのは2003年。
小惑星イトカワに着陸し、サンプルの採取を試みたが直接採取は失敗。失意の帰還に着いたはやぶさに、機関トラブルが追い討ちをかける。
一時は宇宙のゴミになる運命だったが、奇跡的に復帰、管制チームの必死の努力により、地球へ帰還する軌道に乗ることに成功した。
そして昨夜、はやぶさは7年の旅を終え、地球に帰還した。小惑星のサンプルが入っている可能性があるカプセルは、捜索チームにより発見、回収作業が行われている。
宇宙開発ではよくある話だが、目頭が熱くなるのはなぜだろうか。
ユーストリームの途切れ途切れの中継の中、画面に眩しく光る軌跡が現れたとき。
NASAが撮影したDC-8からの映像。白く輝きながら四散していくその姿を見たとき。
帰還と言うには、あまりにも壮絶な最後だ。
しかし、はやぶさは任務を終えて、確かにこの地球に帰ってきた。その姿に、最大級の慰労の言葉と、感謝の言葉を送りたい。
お疲れさん、ありがとう。

・ユーストリームの中継録画映像

・NASAのDC-8から

挑戦なき世界に未来はない。

撮影:尾崎孝 読売新聞社