格付けチェックの演出問題

芸能人格付けチェックが今年も制作放送されたが、一流映画監督と素人が撮った映像作品を見比べて、どっちが一流監督が撮った作品かを当てる問題がある。
今年の問題は、阪本順治監督とハリセンボンの箕輪はるかがそれぞれ短編を製作、僭越ながら、私は2カット目で阪本監督の作品を見破った。氏の作品は観たことがないが、その筋の者が見れば一目瞭然であった。
しかし、問題の結果としてはほとんどの回答者が不正解であった。特に一流俳優チームは、演出意図を汲み取ったにもかかわらず外していた。ハリセンボンのwikiには、箕輪の力を認めているようなコメントがあるが、これは全く逆である。
それだけ、観客に映像を観る力がなくなっているということだ。
阪本監督の作品は、演者の台詞を全てオフで処理し、二人しか出ていない映像の印象を強めた。カットの切り返しやアングルも安定していて、カットごとの陰影のバランスも素晴らしい。
それに比べると箕輪の作品は、下手ではないが凡庸で、ちょっと映像を知っている学生やオヤジレベルの域を出ない。
テレビドラマのような凡庸な映像演出を多用した映画が氾濫した結果、こういう結果になったのだと思う。いい俳優がいい映画を撮れないことを如実に現している。
私にはワインの味はわからないので、きっとわかる人は同じようにワインについて思っていることだろう。

みかつう

ツイッターは@crescentwroksだよん

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