竹中直人の匙かげん2「そう。」

ロフトの並びにあるホテルが解体されていた。けっこう大きなホテルだったように思う。移転したのか廃業したのかはわからない。
いつものオムライスではなく、いつもの西天満の吉野家で鍋を食った。晴れ着姿もちらほら見える新御堂筋を北上し、今年初の観劇は竹中直人の匙かげん2だ。
前回、正直評価に戸惑った作品だっただけに、今回も不安がいっぱいだ。しかし、倉本美津留脚本ということで多少払拭される。
5列目だけにちゃんと観たい。
オープニング、スクリーンに満月が映し出される。幕が開くと、黄色いおもちゃのようなセットに、おもちゃのような衣装の役者。正直、あれっと思った。
意外な軽さに戸惑った。竹中さんはじめ、男5人が舞台に揃う。みんなフィギュアのような衣装だ。
話が進んで、女性陣登場。全員白いフリフリのドレスだ。高橋ひとみはさすがの存在感である。結局笑いどころを全て持っていったような気がする。
井川遥も、ただのヒロインでは収まらず、受け口で喋ったり三の線をかじっていた。坂本美雨は、あの坂本美雨で間違いなかった。劇中の生ピアノが素晴らしい。実は1980年生まれで、私がYMOに狂っていたころには既に生まれていたのだ。もっと若いと思っていたが。
金子さやかの熱演が際立った。途中、ドキッとするようなお色気シーン(古)もあったりして、なかなかよかった。
倉本さんお得意の天使がモチーフとなって、幻想的に話は進む。しかし、笑いどころはあまりなかった。それは期待し過ぎていたからかもしれない。
私は、竹中直人の舞台に何を求めているのだろうか。はっきり言えることは、今回の作品でもそれは満足していないということだ。
竹中さんは昔から大好きだし、尊敬している。生で舞台が観られてこんなに嬉しいことはないが、私はその他に何を求めているのだろうか。
その答えは、3で出るのだろうか。
Jan.8,2007 大阪:シアタードラマシティ

みかつう

ツイッターは@crescentwroksだよん

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