侍ジャイアンツ

私は阪神ファンである。プロ野球において、巨人というチームの存在こそが球界再編を阻む根本原因だと思っている。しかし、侍ジャイアンツは別格であった。この番組を観ているときだけは、自分が阪神ファンだということを忘れて熱中していたように思う。
巨人の星とは違い、この作品だけはアンチ巨人ファンも楽しみに観ていたと思う。それは番場蛮の豪快で爽快なキャラクター描写によるものだろう。現実のプロ野球界をベースにしながら、荒唐無稽とも思える大胆なシナリオ展開によって、視聴者を一気に現実から物語世界へ引き込む。叙事詩的な巨人の星に比べ、ミュージカルのような侍ジャイアンツ。
なんといっても魅力はあの魔球である。ハイジャンプ魔球に始まり、エビ投げハイジャンプ、大回転魔球、分身魔球縦・横、そして最後のミラクルボール。非現実的と言ってしまえばそれまでだが、毎回わくわくしながら観ていた数少ないアニメである。
それらの魔球を破ろうと、眉月、大砲、ウルフ・チーフら数々のライバル達が凌ぎを削った。魔球誕生の経緯にわくわくし、その魔球を破ろうとするライバル達の奮闘にわくわくする。番組を観ているときだけは、物語の世界にどっぷりと浸かり、現実のプロ野球はどこかにいってしまう。
でっかいクジラを腹の中から突き破るはずが、結局は飲み込まれてしまったわけだが、最終回、ワールドシリーズで投げたまさに奇跡のミラクルボール。メジャーを打ち取った番場蛮に、私も心からおめでとうと言ったものだ。
魔球の特訓風景がいじめにつながるとかいう実にくだらない(アホか)理由で再放送ができないようだが、DVDも出ているのでこの作品を知らない方はぜひ観ていただきたい。
余談だが、分身魔球以外は全てボークになるそうな。
侍ジャイアンツ

みかつう

ツイッターは@crescentwroksだよん

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