魔法のプリンセスミンキーモモ

実に衝撃的な作品であった。ゴーショーグンのノリを引き継いだハッピーな魔法少女アニメは、悪ノリしすぎて本当に予告編でレミー島田を出してみたり、ミンキナーサというゴーショーグン紛いのロボットを出してみたり、やりたい放題みたいな印象があった。観てる側はそれで充分楽しかったのだが、それが衝撃のラストを引き立てる伏線とは思いたくない。
魔法少女もので、最終回に主人公が死ぬ作品は、後にも先にもミンキーモモだけであろう。
モモは、夢の国フェナリナーサから、人々に夢と希望を与えるためにやってきた。しかし、人々は夢も希望も持とうとはしない。だんだん魔力が失われていくモモ。そして、遂に魔法が消え、彼女は不慮の事故で死んでしまう。こんな悲しいラストが許されていいのだろうか。
主人公の死もそうだが、なんでもできるはずの魔法でさえ、結局は現実の人間に対して何もできなかったという、現代社会に対する皮肉が心に刺さる。モモを死なせたのは、実は我々の心だったのだと。
スポンサーの気まぐれで打ち切りと延長が同時に決まったため、最終回以降も第二部的に話が続いたのはせめてのも救いである。
90年代に続編が製作されたが、こちらもハッピーエンドにはならなかった。実に辛いアニメである。
キャスト
モモ:小山茉美
シンドブック:田の中勇
モチャー:木藤玲子
ピピル:三田ゆう子
パパ:納谷六朗
ママ:土井美加
王様:増岡弘
王妃様:塚田恵美子
スタッフ
監督:湯山邦彦
脚本:首藤剛志
キャラクターデザイン:芦田豊雄
作画:わたなべひろし
放映日時:1982.3.18~1983.5.26
魔法のプリンセスミンキーモモ

みかつう

ツイッターは@crescentwroksだよん

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