予定では、国際宇宙ステーション(以下ISS)はとっくに完成しているはずだった。
シャトルの事故や世界的な経済不況により、建設は大幅に遅れている。
そしてようやく、日本のモジュール「きぼう」がISSに増設されることになった。それが、STS-123エンデバーのミッションである。
日本人宇宙飛行士の土井隆雄さんも乗り込み、ミッションスペシャリストとしてロボットアームの操作などを担当する。
「きぼう」のモジュールは今後何回かに分けて打ち上げ、組み立てを行い、完成後は宇宙飛行士が長期滞在して実験を行う。
NASAのサイトで生中継しているので、興味のある方はご覧いただきたい。
さて、今回のニュースで、テレビ朝日報道ステーションの古館氏が非常に後ろ向きの個人的には腹立たしいコメントを述べていた。
日本では食の安全、世界的には経済が不況にある中、こういう宇宙開発に現を抜かしていてもいいのか、目を向けるべきところが違うのではないかというような内容だった。
確かに、宇宙開発には大国のエゴが絡み、どこかで大きなビジネスが企まれている。
それでも、人は未知の領域に挑戦し、新たな何かを得ようと奮闘しているのだ。
彼の思想信条を揶揄するつもりはないが、フロンティアスピリットに水を差すような人間は、この世には必要ない。
ミッションの成功を心から祈る。
カテゴリー: 天文宇宙
ふたご座流星群
しぐれがちの天気だったのでどうかと思ったが、日付が変わる頃には雲量0になるほどよくなった。月もとっくに沈み、絶好の観測条件である。ただ、寒い。
寒さ対策で、貼るタイプのカイロをカメラ本体に貼り付けた。そのせいかどうかはわからないが、バッテリー1セット3時間くらいもった。
撮影開始一時間で既に一枚撮れた。なんとラッキーな。
輻射点が天頂にあるので正確なHR値は測れないが、見える範囲だけでも20近くあったように思う。
天候にも恵まれ、運にも恵まれ、今回は5カット撮れた。寒さに耐えた甲斐もあったというものだ。
機種,Canon PowerShot A540
日時,2007/12/15 0:23:49
露出時間(秒),15.0
F値,2.60
撮影日時,2007/12/15 0:23:49
オリジナル(1600x1200)からトリミング
オリオン座流星群
1時過ぎには薄雲も晴れて月も傾き、条件は最高である。
しかし寒い。ここ数日スーツでしか外出しなかったので、私服で温度調整ができなかった。これなら冬装備が必要だ。
こう冷えるとバッテリーの持ちが心配だ。使い切って新しいのを入れても、すぐ交換のサインが出る。まあ、バッテリーが古いせいもあるが、1セット2時間くらいと思っておいたほうがいいだろう。
北極星付近に流れるものが多く、輻射点が正中してからは顕著になった。一つ流れると、その付近にまた流れるというのも多かった。
カメラを向けた方向にかなり流れたが、シャッターとのタイミングが合わずに逃す。こればかりは運だ。
撮影総数300枚、眼視で20ほど観測できたが、1枚撮影に成功した。
あまりらしい写真でなくて申し訳ないが、流星撮影だけは技術も経験も意味がない。必要なのは運だけだ。
機種,Canon PowerShot A540
露出時間(秒),15.0
F値,2.60
撮影日時,2007/10/22 1:15:34
シャッタースピード(秒),14.99
オリジナル(1600x1200)からトリミング
月周回衛星かぐや打ち上げ成功
宇宙開発事業における久々のビッグプロジェクトである。
今回の打ち上げから、三菱重工業がマネージメントを担当することになった。民間委託でコストを下げるのが狙いだ。
アポロ計画以来の本格的な月探査になるが、着陸探査ではなく、軌道周回による観測になる。二つの子衛星を軌道上で分離し、三位一体の精密な調査を行う。
ハイビジョンカメラも搭載されており、年内には映像が送られてくる予定だ。
絶対に帰ってこい
小惑星イトカワの岩石サンプルを採取した可能性がかなり高い、小惑星探査機「はやぶさ」だが、あれから一年半、ようやく帰還の目処がついた。
メインのイオンエンジンはなんとか大丈夫だが、姿勢制御用のリアクションホイールが3基中1基しか稼動せず、帰還は極めて困難な状態にあった。
人類が、地球外の物質を地球に持ち帰ったのは、アポロ計画の月の岩石だけで、「はやぶさ」が帰還に成功すれば人類は初めて月以外の物質を得ることができる。
帰還予定は三年後、今後もどんな不具合が起こるかわからないが、「はやぶさ」の帰還を心から願う。四十過ぎでも心は天体少年だ。