お笑いを浅いレベルでしか見ていない人間は、とかく友近と青木さやかを比べたがる。先日のゲンダイネットでも、青木さやかがあれだけの数字を稼いで、写真集も出して話題になっているのに、友近はどうするんだ、脱ぐのか、と非常にクソな記事を書いていた。アホかおのれは。
私も気になっているところはある。バラエティ番組に出ている彼女を見ると、どうも乗り気でないというか元気がないというか、あれ友近出てた?くらいに目立たない。
しかし、ネタ番組でネタをやっている彼女の目は、これ以上ないというくらいに輝いている。友近こそ、舞台に生き、芸に生きる女芸人なのだ。
芸人の芸よりキャラを重視する全国ネットの番組では、もしかすると彼女の活躍の場はないかもしれない。しかし、バッファロー吾郎という師を仰ぐ友近にとって、それはごく当たり前のことなのだろう。
五味Pもこんなクソみたいな記事を書いている。お前ごときがお笑いを語るな。ド素人が恥を知れ。
カテゴリー: お笑い
ごっつええ感じショートコントアーカイブ#13
・MR.BATER
外人キャラもの最強のコント。初回は今田もセリフがあったが、二回目からサイレントとなる。今田のボケに対してベタな突っ込みを返すというのが基本コンセプト。インディアンのジャケットは結局最後まで引っ張った。今田が喋れないのをいいことに、性感マッサージでの本番強要発言や身内の内情暴露(今田の兄貴がファンと駆け落ち)など、松本はやりたい放題であった。
・日曜8時
コントというより、涼子がアイドルとして限界に挑戦している。みかんの汁を目に入れられ、溶き卵を服の中に入れられ、わさびの塗られたマスクをかけられ。しかしごっつに名を連ねている以上はこれくらい当然か。
・お見舞い
病気で入院している浜田少年のもとに、SPに警護された世界一位やスターがお見舞いにくる。浜田に突っ込まれる松本の破綻具合が面白い。
・こうま
グロ系コント。時代設定は昭和初期辺り。キャッチボールしている少年の浜田と板尾。ボールが逸れ、浜田が探しに行くとそこに腐りかけた子馬(松本)が。強気な口調の子馬、二人を家に送ってやると言うが、二人に川まで捨てにやられる。こうまというタイトルと裏腹に、現実の厳しさを思い起こさせる。深読みしすぎか。
・放課後電磁波クラブ
ゴレンジャイから派生したキャラ。あそこだけしか隠していない極小レオタードに身を包み、世にはびこる悪に立ち向かう。脱衣キャラの東野、露出狂の今田にはぴったりのキャラか。映像的に二人を際立たせるため、セットはなし、小道具は最小限、バックは真っ黒という珍しいスタイル。
ごっつええ感じショートコントアーカイブ#12
「月光猿軍団」と「キャシィ塚本」は、当時あまり面白くなかったと感じていたのでビデオに残っていない。コント内容があまりにも暴力的だったためで、その割にグロ系は残ってたりする。笑いってわからないものだ。
・実業団選手権大会、挑戦者
この二つのコントは、架空のスポーツ、架空の国にスポットを当てている。広島でアジア大会がこの年に開催され、そのときに紹介されたマイナーなスポーツがモチーフか。「実業団選手権大会」の架空具合はなかなかである。「挑戦者」は、架空の国歌が延々と流れる。異文化の不思議さを逆手に取ったコント。
・産卵
東野初のシリーズコント。東野とYOUのラブラブカップルの恋路を、半魚人松本が邪魔する。「産ませてよ!」とねとっとした卵を産みまくる。二人の行く先々で邪魔をし、最後は結婚式にまで出ていく。ちなみに、その最終回で行方不明になった指輪は、画面右奥のほうへ転がっていった。
・世紀末戦隊ゴレンジャイ
パロディものの集大成。YOUの部屋で繰り広げられる、ドクロ仮面とゴレンジャイの死闘。ところが、そんなヒーローはおかしいとドクロ仮面がいちゃもん、ヒーロー像を求めてゴレンジャイは紆余曲折する。予算をたっぷり使ったヒーローの変遷が見もの。モモレンジャイ辺りまでの展開は面白かったが、ボイン5になった辺りから収拾がつかなくなってしまう。もしかすると予算がかかりすぎたのか。リアルガチャピンと電磁波クラブがこのコントから派生していった。
・温泉の娯楽シリーズ
ひなびた温泉街へやってきた三人。松本浜田の老夫婦が営む娯楽施設へ入るが、詐欺まがいの内容に憤慨する。この老夫婦が実にいやらしく、後々のコントにも出てくる。
・迷惑
受験勉強をしている浜田少年。上の階で騒音が激しいので訪ねてみると・・・、というコント。如何に想像できない騒音源かというところが作家の腕の見せ所。受験シーズンを過ぎた放送で、「今年も浪人か」というセリフがあるところは細かい。
ごっつええ感じショートコントアーカイブ#11
・東大寺先生
ロボット家庭教師東大寺先生。問題に答えられない生徒には、ノコギリとバルカン砲の容赦ない攻撃が待っている。蔵野は早速バルカン砲の餌食に。残念ながら一回で終了。収録後、浜田が提供バックの映像で弾着の凄さに愚痴っていた。
・PUNK LADY
ピンクレディ風のYOUと涼子。視点の定まらない二人が自分の名前を叫び続ける。これもかなりやばい。
・みつるさん
「ダンス先生」の流れを汲むコント。今田、浜田、蔵野のハミガキ隊、やる気のない浜田に無理矢理レッスンするみつるさん。例によってオチなし。浜田の着ていたコント55号のTシャツが欲しかった。今でも欲しい。
・満月
満月を見ながら団子を食べている今田、蔵野、YOU。BGMは「WE ARE THE WORLD」。世界の食糧危機の問題を語り合いながら、ばくばく団子を食いまくる。単発コントはこういうシニカルなものが多くなった。
・グラハム浜田
単発かと思われたが、シリーズ化されてしまった。浜田のキャラものは珍しい。やたら態度がでかい大ベテランのシンガーだが、歌うのはコーラスだけ。最終的にはCDまで出すが、入っているのはコーラスだけ。
・きょうふのキョーちゃん
松本原作のアニメ。ベースはオバQ。電波に乗せてはいけないグロアニメであった。あれはあかんよ。
ごっつええ感じショートコントアーカイブ#10
当時録画したビデオを見て書いているのだが、ところどころに当時のCMが入っていて、内田有紀や葉月里緒菜がまだ初々しくて実にかわいい。内田有紀はボーイッシュで溌剌としていて、葉月里緒菜は女の子らしくて誠実そうなイメージが(まだ)あった。・・・あーあ。閑話休題。
・ストリッパー物語
片山津ミュージックホールのベテランストリッパー、キャンディと純情な学生タモツとの淡いラブストーリー。蔵野メインのシリーズコント。当然のごとくヒモの男(浜田)にぼこぼこにされる。芥子は顔に塗られると痛いらしい。
・2014
あと9年後となってしまったが、当時から言うと20年後のダウンタウンという設定のコント。年老いてすっかり普通の芸人に成り下がってしまったダウンタウン。過去の栄光にすがり、プライドも何もかも失って、いろんな仕事に食いつく。こうはなりたくはないというメッセージか。
・NBA
フリースローで、入れる前に何か決め事を言って、成功か失敗によってその決め事を行う。実は蔵野が丸坊主になったのは、このコントが切っ掛け。YOUもこれで浜田にビンタされたり、今田にディープキスされたりとんでもない目に遭う。たまりに佐藤Pが同席している珍しい映像もある。
・ヘルショッカーなにわ
仮面ライダーの大阪弁パロディ。アニメや特撮のパロディに限界が来たのか、3回で終了。これから派生した「近畿防衛軍」も1回で終了した。仮面ライダーと松竹新喜劇の融合はできなかったようだ。
・夏、富良野
浜田が泣きながら「北の国から」をハミングしている。映像は富良野の黒板家をステディカムで。家の中へ入っていくと、純と蛍が血塗れで倒れていて、そばで五郎が仁王立ち。「純のほうが悪い」。同じチャンネルでこんなことしていいのか?
ごっつええ感じショートコントアーカイブ#9
・透明人間
部屋に帰ってきた透明人間が、バナナの皮に滑って部屋中を引っ掻き回して窓から飛び出してしまう。メンバーが誰一人画面に出ない珍しいコント。声は松本。
・AHOAHOMAN
ヒーローもの最強のショートコントの登場である。財前教授が作り上げた史上最強のスーパー超人。七三分け型のヘルメット、プロテクターにはショートケーキ、汚れたブリーフにハイソックス。メガトンミサイルの設計図を奪いにやってきたオホホ星人から健太郎君を守るために戦う。がしかし、アホなゆえにすっとこどっこいである。
頭をぶつけて回路がショートし、突然まともなヒーローになった回は死ぬほど笑った。アホアホブラザーとして坂本龍一がゲスト出演した回は、見事なコンビネーションを見せてくれた。最終回はうんこまみれで終わる。
・電撃パフォーマンスドール
初の涼子メインコントである。篠原涼子は、東京パフォーマンスドールという、今で言えばモーニング娘。みたいなユニットからデビューした。それと電撃ネットワークを掛け合わせている。はな(鼻)、やきゅう(野球)、げいのうじん(芸能人)を漢字で書けというものだが、全く書けない涼子に一同呆れ返る。「このコーナー続けていこう」と浜田が言うが続かず、しばらく経って一度だけ復活した。
・ふたり
野原に佇むうんこ姿のダウンタウン。浜田「自分な、臭いで」。松本「え、ダサいってこと?」。長年培ってきた二人の友情が垣間見える秀逸な作品である。
・おまわりさん
コンビニへ巡回にやってきた、新人警官の今田とベテランの松本。万引きした蔵野少年を咎めるが、反抗したために松本警官が発砲する。そこへ駆けつける浜田警官。少年が万引きしたことを知って発砲、少年は蜂の巣にされる。当時でさえ見ててやばいなと思った。しかももう一本、二人乗りした兄妹を蜂の巣にする回もある。今なら放送不可だろう。以降、弾着シーンは蔵野の役となった。
第40回上方漫才大賞
上方演芸のこういった大賞は、むしろ新人賞に権威がある。それを象徴するかのように、新人賞候補者は錚々たるラインナップである。
生放送、客の反応はダイレクトだ。
・南海キャンディーズ
トップバッターで山ちゃんも声張り気味。バスガイドネタ。しずちゃん熱演。客の笑いもかなりある。二人とも声が通るというのはかなり有利。
・千鳥
大悟の田舎ネタ。ちょっと大悟アップアップぎみ。客の返りは薄め。
・THE PLAN9
さてそろそろ賞を獲っておきたいところだ。お前ら新人かという突っ込みはなしということで。お、縦になったぞ。いつ見てもネタはよく練られている。
・ダイアン
あまり露出は少ないが、動きのあるしゃべくりでウケもいい。こころなしかネタ時間が長いような。
・麒麟
新人賞対象組とは言え、実力は中堅クラスである。ファッションショーネタ。安心して観られるレベルになっている。
奨励賞:メッセンジャー
黒田は最近MCとしての腕を買われている。二人でネタをする機会は確かに減っているが、関西ローカルでは不可欠な存在になっている。じじばばウケするようなネタができるようになったか。
新人賞:麒麟
優秀新人賞:南海キャンディーズ
至って順当な、獲るべき組が獲ったという感じである。しずちゃんは飄々としているようで実に度胸がある。これに限らず、新人賞受賞者は半分が大化け、半分は跡形もなく消えていく。この二組は大丈夫だろう。
大賞:中田カウス・ボタン
この二人もやすきよに負けず劣らずいろいろあったコンビである。大ベテランだが実に勉強熱心で(返して言うならそれは当たり前なのだが)若手芸人の信望も厚い。最近芸風がいとこい先生に似てきた。ボタン師匠が真っ当な人生を歩めば、いずれは伝説の漫才師になる日も来るだろう。