コンビニのおねいさん

けろちゃんずがいたころ、餌を獲りによく河原へ行った。まだ平日の仕事をしていたので、月曜日か火曜日しか行けなかった。
しこたまバッタやらなんやら獲って、コンビニに寄って帰るのがお決まりのコースとなった。
そのときに初めてコンビニのおねいさんと出会った。
色白で茶髪なので見た目はイケイケな雰囲気だが、声が透きとおっていて保母さんみたいな優しい感じだった。歳は同じくらい、薬指に光るシルバーのリングは実に歯痒い。
そのうち、おねいさんは月曜日と火曜日しかいないことがわかった。別におねいさん目当てではないが、どうせならということで、おねいさんのいる月火にコンビニへ行くようになった。
やがてけろちゃんずもいなくなり、餌獲りの必要もなくなったが、どうせ買い物に行くならということで、おねいさんのいるコンビニへ行っている。
もう三年、別に何も望まないが、顔くらいは憶えてくれてると思いたい。
最近、お釣りを受け取るときにだけ目を合わせるようにした。自然な振る舞いが実に難しいが、ちょっとドキドキして楽しい。
ははは。

年上の女性

若い頃は(という言い方が不自然でなくなってきたのが悲しい)年上の女性を好きになったり、付き合ったりすることはよくある。相対的に年上のほうが多いわけだし、青少年にありがちな大人への憧憬がそうさせる。
私も実際、年上の女性を何人か好きになって、付き合ったりもした。そういうのはどちらかといえば年上のほうが多かった(まあ総数は片手にも余るがw)。
しかし、年齢を重ねるにつれて、年上の幅が狭まり、だんだん年下へとシフトしていく。今では上は+2、下は法律が許す範囲にまでになってしまった。
当たり前だ、この歳になって年上の女性を好きになることなどあるわけがない。女優さんなんかできれいだなと思う人はたくさんいるが、リアルに考えると絶対にありえない話だ。
と、昨日までは思っていた。
ある仕事にでかけた先に、その女性はいた。
まずその細い身体が目に留まった。細く長い足、人懐こい笑顔、そして、柔らかくふわっとした声。
挨拶をかわして、二時間くらい経ったとき、あ、ヤバイと思った。
一緒に仕事をしていた三日間、そりゃもう夢うつつもいいとこだった。普通に声を出して話ができない現場なので、話すときは当然顔が近づく。もちろん会話の内容は業務的なものだが、心臓はバクバクである。アメコミならハートの形をした心臓が服を突き破ってるとこだ。
年の頃は40前後から40半ば、もちろん既婚者。万が一、この先なんとかなったとしても、二人に未来はない。
遊びでもいいと思った。恋愛に関してはストイックなほうだが、そう思わせるほど、その人は魅力的だったのだ。
今回は何もないまま終わったが、もしまた会う機会があれば、どうなるか自分でもわからない。理性が抑えきるのか、衝動が暴走するのか。
いやほんと、ヤバイよマジで。

携帯なー

私は携帯電話と腕時計は持っていない。必要がないからだ。
番号ポータビリティ制度がスタートしたが、このタイミングでソフトバンクが加入者同士の通話とメールを無料にすると発表した。確かにこいつは予想外だ。
仕事上、携帯が必要に感じるときもあるのだが、まだそれほど逼迫しているわけではない。
相手は持っているわけだから、こちらから連絡を取ればいいことであって、必ずしも私が持つ必要はない。
基本料金の問題もある。月に最低でも5千円程度は確保しないとならないだろうが、これがけっこうきつい。払えないわけではないが、できれば他に回したい。
うーん、年内はとりあえず様子見かな。

松本零士、槙原敬之に「999」の台詞をパクられる

この問題、仮に裁判沙汰になったとして盗作が認められれば、文系クリエイターの半分は職を失うだろう。
問題の詳細は他に任せるとして、私の意見を述べさせてもらう。
盗作には悪意があるものだ。人が創ったものをあたかも自分が創ったように装う。某アイドル歌手が他の歌手の曲の歌詞を自分が書いた詩のようにみせてみたり、某教授が他者が書いた論文を自分が書いたように発表してみたり、盗作することで自己の利益につなげようというものである。
今回のケースについては、盗作と呼ぶにはあまりにフレーズが短すぎるし、台詞の内容に固有な表現などが認められず、オリジナリティを主張するにはいささか説得力に欠けるものだ。
私は、松本零士氏を少なからず尊敬していた。ヤマトや999など、氏の描く世界観は素晴らしいものがある。
自分が唱えてきた作品世界のテーマを第三者が語ったからといって、こうも目くじらを立てるのはいかがなものか。
同じ考えを持っていてくれて嬉しいと賛同すべきではないだろうか。
槙原氏がゲイで前科者という偏見があったのではという邪推もしたくなる。
広大な宇宙を題材にした物語を描いている割には、懐の浅い人物だったのだなと、尊敬の念が薄れたのは正直なところである。

銭湯にて

汗でぐっちょぐちょなので、外から帰ってくれば着替えたその足で風呂だ。我が家は内風呂ではないので町内の銭湯まで足早に。
夏場は遅くまで出歩けない。この汗を落とさないまま翌日の朝を迎えるなど到底できるはずがないのだ。
いつもは空いてる時間だが、土間にはけっこう靴が並ぶ。足裏のマメの痛さをこらえながら入ると、中高生の兄弟らしき少年がいた。
しばらくすると、女湯から声がした。割とかわいらしい声のように聞こえたが、返事をしたのはその少年達だった。
「なんやおかん」
お、おかん?えらい若いお母さんやな。二言三言、会話は続いた。母が息子を気遣う内容だった。
中高生くらいになると、親と一緒に行動するのは疎ましくなるものだが、少年達の受け答えは実に素直なものだった。
お父さんがいないところを見ると、もしかすると母子家庭かも知れない。
「おかん上がったで」
「お兄ちゃんもか?」
「お兄ちゃんヒゲ剃ったはる」
親が子を殺し、子が親を殺す世の中、しかし、こういう親子のほうが日本にはまだまだたくさんいるはずだと、マメがつぶれて痛い足を引きずりながら銭湯を後にした。あいたた。

祝皇位継承資格者ご誕生

男であろうが女であろうが、新しい命の誕生には無条件でお喜びを申し上げる。
これで皇室典範の改正は見送りとなるのだろうが、個人的には皇位継承は男女不問でも構わないと思う。
今までの歴史がどうあれ過去がどうあれ、重要なのはこれからである。
21世紀の日本のために、立派な男子に育つことを祈る。カメラマン蹴り飛ばすくらいやんちゃになってほしい。

青いハンカチ

いやまさかまだ引っ張ってくるとは思わなかった。韓流に飽きた奥様が、甲子園のエースに目を向け始めている。
夏の大会で優勝した早稲田の斎藤君だ。
日米対抗では選手全員が、さらにプロ野球やプロゴルフにまで波及している。
こうなったら今年の流行語、言葉ではないので話題賞くらいは獲れるのではないだろうか。
私は汗かきなのであんな小さなハンカチでは1イニングもたない。
なんか、ヘンなブームになりそうでちょっと怖いのだが。
とここまで書いたあとに、なんとあの松本人志が人生初の始球式でやらかしたそうだ。それはやったらあかんやろ・・・