私のリスニングスタイル

iTunesは実にいい。自宅ではwinだが、職場ではmacを使っている。iTunesが出たとき、改めてパソコンはすごいなあと思ったものだ。今ではwin版も公開され、自宅でも使っている。
ウォークマンが嫌いである。外で音楽を聴くのもいいが、外には外の音がある。街の雑踏、鳥のさえずり、虫の声。音楽は家でゆっくりと聴く。
音質にはこだわらない。こだわってもしょうがない。昔、何かの本で、完璧な再生環境を追求するには、日本の土壌では不可能、みたいなことが書かれてあった。別に書かれてなくても、音質にはこだわらない。割れたりノイズがあるのはだめだけど。
ヘッドフォンをよく使う。というか、ヘッドフォンでしか聴かない。ワイヤレスならなおいい。これも何かに書いてあったが、山下達郎氏もヘッドフォンで音楽を聴いているらしい。別に彼のファンではないけれど。
自腹で買ったCDプレイヤーは、5連奏だ。ターレット式のトレイに、CDが5枚置ける。なぜそんなものを買ったかというと、シャッフルして聴きたかったからだ。お気に入りの女性ヴォーカル5枚とか、お気に入りのミュージシャン5枚とか、全然脈絡も何もない5枚とか。次に何がかかるかわからないドキドキ感がいい。そういう点でも、iTunesは実にいい。だから最近は、プレイヤーを使っていない。
CCCDは、やめてほしい。エイベックスレーベルのミュージシャンなど聴くこともないだろうが、他にも波及するので困る。著作権問題が深刻なのはわかるが、他にもきっといい方法があるはずである。
最近CDを買っていない。気に入った曲もないが、たぶん時代と合わないのだろう。昔はよかったと確かに思うが、今がまずいとは思わない。こういう時は、お気に入りの曲を聴きながら原稿でも書く。
だがこれだけは言わせて欲しい。音楽を自分の感性で捉えず、流行や風潮で聴くな。自分に合う音楽を一生かかって探す、この楽しみをどうか味わって欲しい。

春夏夏冬

暑い。彼岸もとっくに過ぎているのに、なぜ私はTシャツに短パンで汗をだらだらかいているのだろうか。
いつもなら気持ち悪いくらいに時期を合わせてくる彼岸花が、今年は十日以上前に咲いていた。そういえば、セミの初鳴きを聞いたのはまだ6月だった。
こうも異常気象が続くと、そのうち異常が正常になり、元の正常が異常になってしまい、なんのこっちゃわからなくなってくる。
日本は熱帯化しているそうだ。気候区分から見ても、その状況は顕著である。最近思うのだが、どうも秋が短くなっているような気がする。
朝晩が涼しくなり、日も短くなって、日中の気温が下がり、Tシャツに1枚羽織り、短パンからジーパンになり、鍋物やおでんが恋しくなり、コンビニで肉まんを買い食いする。
本来、こんな感じで夏が秋へスライドするのだが、近年は昨日まで夏日だったのが今日はいきなり雪が降りそうな(ちょっとオーバーか)気候になったりして、季節と季節の間がなくなってきている。
このままでは、四季の移ろいに物の憐れや機微を感じていた、日本人の根幹が揺らいでしまうのではないかという危機感さえ抱く。
もっとも、世界中で四季を感じて生活している人種のほうが少ないと思うが、だからこそ、そういう感性を大事にしていかねばと思うのである。

カウボーイビバップ

オープニングを観て、私は確信した。これはすごい作品になると。私にとっても、アニメ界にとっても、である。
一話完結のスタイルは、プロットに程よいテンポを与え、軽妙洒脱なセリフと切れのいいアクションが華を添える。キャラクターも細部まで作り込まれていて、決して難解でない適度な伏線も随所に張られている。
声優陣も素晴らしい。特にスパイク役の山寺宏一は、三枚目の外見とは裏腹に、男の私が聞いてもセクシーでかっこいい声を持っている。スパイクと山ちゃんがイコールだとわかったとき、正直いろんな意味でショックだった。今では洋画の吹き替えも多数こなし、第一線での活躍が目覚しい。
久々に出てきたハイクオリティのアニメだったが、唯一惜しむらくは映画である。劇場用作品がもっと盛り上がっていれば、ビバップは今でも熱く語られていたはずだ。
ビバップのアイデンティティでもあるストーリーのテンポが、劇場用の尺で間延びしてしまい、ビート感が全く欠けていたのだ。オムニバスでもよかったかもしれない。
だが、テレビシリーズ全26話の完成度は非常に高く、筆舌に尽くし難い。未見の方はネットでも視聴できるのでぜひ。「へヴィメタルクイーン」「ガニメデ慕情」「道化師の鎮魂歌」あたりが私のオススメである。
カウボーイビバップ

日当たりのいい昆布屋

大阪の某所に昆布屋がある。仕事帰りによく店の前を通るが、もちろん中に入ったり物を買ったりはしない。造りは比較的新しく、老舗というような店構えではない。立地はあまりよくないが、官庁街のど真ん中にあるので人通りは多く、それなりに客も入るだろう。
その昆布屋、店先にワゴンのようなものがあって、そこにも商品を並べている。小さな不透明のプラスチック容器に入った試食用の商品まで置いてある。
いつも夕方に通るのだが、その店は西に面しており、西日が思いっきり店先に当たる。もちろん、ワゴンや試食用の商品にもだ。太陽は、容赦なく店先を照らす。ワゴンに置かれた昆布は、直射日光に晒され続けている。
誰か、試食した人はいるのだろうか。
夏場などは、プラスチックの容器にうっすら水滴のようなものまで見えるというのに。
何か言ったほうがいいのだろうか。今日も私は店先を横目で見て通り過ぎる。

銀河漂流バイファム

ガンダムがロボットアニメの主権を握って以降、勧善懲悪というコンセプトは薄れ、ヒーローという言葉も影を潜めていた。リアルロボットの時代である。
そのリアルロボットの中核を担っていたのが、言うまでもない日本サンライズ(当時)である。富野喜幸を筆頭に、高橋良輔や神田武幸らが次々とリアルロボットアニメを世に送り出していった。銀河漂流バイファムは、その絶頂期にあった作品と言えよう。
オープニングから度肝を抜かれる。全編英語詞である。もちろん、テレビアニメ史上初である。キャラクターデザインは芦田豊雄が担当、作画もスタジオライブが中心に手掛け、リアルなストーリーの中にもほのぼのとしたキャラクターで、視聴者に親近感を与えていた。
作品解説は他に譲るとして、私が特筆したいのはシップクルーの会話である。例えば、宇宙船が宇宙港から発進するシーン。他のアニメなら2、30秒で済ますところを、バイファムでは数分かけて細かく描写している。
クルーの会話、コンピュータの操作などが実に細かく設定されていて、当時観ていた私もちんぷんかんぷんながら、その緊迫した雰囲気だけは感じていた。
もちろん、そういった設定は劇中で説明されることはないが、それがかえってリアルさを引き立て、バイファムの物語世界を構築していった。
そのリアルなセリフがあればこそ、ラストシーンの緊張と緩和が成立し、私を含めた視聴者の涙を誘うのである。サンライズのロボットもので最終回に感動したのは、後にも先にもこのバイファムだけであった。
バイファムファンサイト http://www.v-gene.com/
スタッフ
監督:神田武幸
脚本:星山博之
作画:芦田豊雄
1983.10.21~1984.9.8
銀河漂流バイファム

月見バーガー

ずっと神戸の仕事が続いてたので、昼飯の選択に苦労した。気分的にケンタッキーも食べたかったが、どうしても割高になるので避けざるを得ない。月末は辛いところだ。というわけで、今日はマクドナルドで軽く済ませた。
あの頭の悪そうなCMを覚えていたので、月見バーガーを食べた。季節メニューである。
クリーム色の四角い包みはマクドナルドにしては凝っていると思う。本体価格を抑えた割には豪華な感じだ。だが一口食べると、以前に食べて思ったことを思い出した。
月見バーガーの名の通り、挟まっているのは目玉焼きにした卵である。しかも、結構分厚い。一口食べると、口の中はほとんど卵の白身である。これが非常に淡白で味気ない。何かソースがかかっているわけでもなく、ベーコンも普通に火を通しただけでうまみが全くない。普通のハンバーガーのほうがシンプルなだけ肉の味がするのでまだマシだ。
たぶんもう食べないと思うが、また来年の今頃、CMと価格に釣られて買ってしまうのだろう。

浜田麻里

テレビ神奈川は、地方のUHF局であるにもかかわらず、非常にクオリティの高い音楽番組を作り続けている。その中に、ミュージックトマトジャパンというプロモーションビデオを流す番組があった。PVに興味を持った私はその番組を録り続け、今では膨大な資料の山となっている(そろそろ機材揃えてディスク化したい)。
手持ちのCDも少なくなってきたので、そのMTJから私がインスパイアされたミュージシャンをブログってみようと思う。
ヘビメタクイーンという称号は、その華奢な風貌からは容易に想像できないが、彼女のパワフルなシャウトと類い稀なる美貌は、まさにヘビメタクイーンにふさわしいと言えよう。
自らも作詞作曲をこなし、80年代中盤から90年代前半にかけて、精力的にアルバムを発表し続けた。私が初めてPVを観たのは、「MISTY LADY」「HEART LINE」の辺りである。それほどヘビメタは好きでもなかったし、映像もライブビデオからのピックアップなど当たり障りのない内容で、曲の印象もそれほどではなかった。彼女の魅力は、「BLUE REVOLUTION」で知ることとなる。
初の芝居仕立てのPVで、ブルーに統一された色調が彼女のクールさを引き立て、そこにあのシャウトが絡む。だが、これ以降、彼女は次第にポップ路線へと転向し、派手なシャウトはやや陰を潜めていく。
他に好きな曲は「CALL MY LUCK」「CRIME OF LOVE」だが、「CRIME OF LOVE」は渋く切ないバラードで、まだ健在な頃のシャウトが涙を誘う名曲である。ぜひ一度聴いていただきたい。
先日、デビュー20周年を迎えた浜田麻里、現在も精力的に活動中である。
浜田麻里ファンサイト http://www004.upp.so-net.ne.jp/marihamada/