有言実行内閣を掲げつつ、何も言わないから何もしてこなかった菅首相。
ここにきてようやくの初仕事とでも言おうか、中部電力の浜岡原発の停止を要請し、中部電力はそれを受け入れた。
個人的には、立派な政治決断として評価したいが、とかくこの国の人間は何かと難癖を付けたがる国民性のようだ。
反原発に対するスケープゴートだとか、説明責任が果たされていないとか、確かにそれらも一理あるとしても、ここは素直に、たまには自国の首相を褒めてやったらどうなのだ。
日本から原発をなくすには、世界から戦争をなくすのに等しい。だが、それに向かって努力をする必要性は、日本国民全てが感じていることだ。
その第一歩を踏み出したことに、なぜ反発するのか。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとはよく言ったものだ。
夏が暑ければ暑いと文句を言い、冬が寒ければ寒いと文句を言う。
同じ文句を言うなら、もう少し物を見る目を養って、奥深くに隠れている本当の巨悪を探し出して文句を言ったらどうだろう。
目に見えている彼こそ、実は日本の政治のスケープゴートなのかもしれないのだ。