「What You Won't Do For Love」という曲をMTVで観て気に入った。しっとりと落ち着いた曲調の中にも熱いものがある、大人の音だなと思った。しばらくして、その曲がAORの大御所、ボビー・コールドウェルのカヴァーであることを知った。そりゃ大人だわ。
INDIAN SUMMERとは、日本でいう小春日和の意味で、秋や初冬に夏が戻ったかのように暑くなる日のことである。夏が過ぎてしばらくしたある日に、あの夏のような暑さがやってきて、あの夏の出来事を思い出す。アルバムもそんな感じのサウンドである。
サックスのソロがメロウに響く「Still In Love」、トリッキーなカッティングギターで始まるダンサブルな「That's What Love Can Do」、コールドウェルよりずっと大人のサウンド「What You Won't Do For Love」、よくよく聴けば槙原チックな「Forget That Girl」。
10年以上経った今でも、充分楽しめるアルバムである。
GO WEST 公式ウェブサイト http://gowest.homestead.com/
CDCHR1964 CHRYSALIS 1992
月: 2004年9月
FAIR CHILD 「FLOWER BURGER」
フェアチャイルドは、Shi-Shonen解散後に戸田誠司が結成したユニット。YOUはShi-Shonen末期にメンバーだったらしい。今やすっかりお笑い芸人になってしまったが、昔はほんとに可愛かった。
Shi-Shonenのテクノフレーヴァーを残しつつ、ガールポップとして完成したフェアチャイルドは、アイドル上がりのYOUをフロントに、サウンドメーカーの戸田誠司、川口浩和のハードなギターがいいアクセントとなって、ライヴステージでも絶大な人気を誇った。なんといっても最大の魅力は、YOUの高音ヴォーカルにある。
フレンチロリータまではいかないが、少し鼻にかかったような声は、高音部の伸びが素晴らしい。この声でハードなナンバーからスローナンバーまでこなす。
しかしこのバンドも多分に漏れずバンド仲が悪く、川口氏が飲み屋で戸田氏をぶん殴って解散したそうだ(YOU談)。解散後、戸田誠司はサウンドプロデューサーとして、YOUはソロデビューしたがお笑いの世界に引きずりこまれた。川口氏は、どうやら行方不明のようである。
戸田誠司 公式ウェブサイト http://www.thereshegoes.jp/
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