麻生美由樹

麻生美由樹
去る18日、一人の女性が自殺した。家庭用洗剤等を使った硫化水素自殺であった。
後に、この女性がAV女優の麻生美由樹であることが、東スポの紙面に掲載された。この記事がなければ、ただのはた迷惑な自殺で終わっていただろう。
私は、11日に彼女のブログを見ている。そして、彼女が元グラドルであり、AV女優に転進してから心無いバッシングに悩んでいることを知った。
それはバッシングというより、凄まじいほどの罵詈雑言であった。
グラドル時代のブログにはコメントが殺到し、そのほとんどが否定的なものであった。
AV女優として活動した後も、その執拗なバッシングは収まらず、2chでは彼女を罵倒するスレッドがいくつも立った。
恐らく、彼女を応援していたファンが、AV転向に失望したのだろう。ファンにはいわゆるアキバ系が多く、彼らの性格を考えれば執拗な行動も頷ける。
オタクと呼ばれている人々は、自分が興味のある対象を神聖化する傾向がある。ましてや、自分が応援しているアイドルがAV女優に転向するなど、青天の霹靂だったに違いない。
彼らのショックはわからなくもないが、それが結果的に彼女を自殺に追い込んだということを、認識するべきである。
削除された彼女のブログ、辛うじて残っている最後の記事のタイトルは、「もうすぐ・・・」。日付は17日の17:58、遺体となって発見される8時間前である。
そのタイトルが何を意味するのか、今となっては知る由もない。
大きな仕事も決まっていて、前日には衣装合わせも行われていた。自殺願望はあったらしいが、その引き金を引かせたのは何だったのだろうか。
謹んでご冥福をお祈りする。

コリン・マクレー


私がモータースポーツに多大な興味を持っていた90年代、WRCを代表するドライバーの一人がマクレーだった。
スバルのエースとしてインプレッサを駆り、自身は一度しかタイトルを獲られなかったが、スバルのマニュファクチャラーズ三連覇に貢献した。
その訃報は、仕事場の同僚から聞かされた。家にいるときは常にネットの中にいながら、全く情報を得られなかった。
既にラリーの現場から離れてはいたが、マクレーほどのドライバーなら、ポータルサイトが扱ってもいいようなものだ。
慎んでご冥福をお祈りする。

※写真は初優勝したマシン

その男、長島雄一

誕生日に便乗して、妹がチビどもを連れて帰ってきている。
ある日、ちーちゃん用に本を買ってきた。NHK教育の「いないいないばぁっ!」の本だ。
何気なく見ていると、番組中に出てくるワンワンという犬が(そのままやないか)、声優がそのまま着ぐるみを着ているという。
誰やそんなことをする奴は、と言いつつ、頭の中である男が浮かんだ。妹に誰やと訊くと、チョーさんだという。
チョーさん?やはり長島雄一だ。そんなことをするのは奴しかいない。
80年代、「たんけんぼくのまち」など社会科シリーズで革命的な番組を作り出し、当時学生だった私を含め、教育番組フリークにカリスマ的人気を誇った彼が帰ってきたのだ。
早速番組を観てみる。あまり動きで魅せる人ではなかったが、テンションの高さは確かにチョーさんだ。
時間も15分なので、あまり遊びどころはないだろうが、ちゃっかりロケでワンコーナーつくったりしている。おまけに作詞作曲で歌まで歌う始末だ。
チョーさんには、21世紀のノッポさんになってもらって、教育番組を引っ張ってほしい。

安藤百福

96歳の大往生である。日清食品の創業者であり、インスタントラーメンの父である。
実は、昨年の東京出張、この日清食品関連の仕事であって、遠目ではあるが、安藤会長の姿を拝見している。
年を感じさせない矍鑠とした所作と口調で、スピーチでは笑いも起きていた。イベントスタッフはまさに腫れ物に触るような扱いだったが、ご本人は普通の優しそうなおじいちゃんといった感じで、好感を持った。
冗談抜きでよく考えてみると、週に一度、延べ二十年近く、私は日清焼そばを食べている。学生のころから独り暮らし時代、実家に帰ってきてもずっと食べている。
もちろん、チキンラーメン、カップヌードル、UFO、どん兵衛、食べるインスタントラーメンはほとんどが日清食品のものだ。
とかく斜めに見られがちなインスタントラーメンだが、日本人の食生活に多大な影響を与えたことは間違いない。日本だけでなく、世界的にもその業績は認められて然るべきだ。
突然の他界であったが、その前にお目にかかれて光栄に思う。

実相寺昭雄

高校生の頃、深夜に放送していた「怪奇大作戦」を観ていて、格段に演出が異なる作品に気づいた。
極端なクロースアップ、緻密に計算されたレイアウト、ダイナミックな視点移動、光と影の印象的なカット。タルコフスキーに傾倒していた私が、実相寺昭雄という映像にはまるのに時間は刹那も必要なかった。
特撮からアダルトまで、氏の映像はどのジャンルでも変わらず私を魅了し続けた。タルコフスキーと並んで、最も影響を受けた映像作家の一人と言えよう。
出張先の東京、何気なく見た新聞に、氏の訃報が載っていた。せめて同じ空気の中で、その死を見届けたような気がした。
次は、私がその映像の遺伝子を残す番だと、思っている。

金本知憲

同い年である。私は早生まれなので、いわゆる学年が一緒というやつだ。しかし、そんな私から見ても、頼れるアニキである。
904試合連続フルイニング出場という世界記録を成し遂げた。それが彼の仕事といえば確かにそうだが、容易いものではない。強靭な肉体と精神を作り上げてこそ、このような記録が生まれる。
リプケンも凄いと思ったが、日本にもこんな凄い選手がいるということを、私は誇りに思う。
ぜひ阪神で骨を埋めてもらって、連覇、そして日本一に貢献して欲しい。

前原誠司

実は、うちの選挙区だったりする。まさかとは思ったが、党首になってしまった。
ぶっちゃけ、こないだの選挙は彼に投票していないが、地元からこういう大きな人物が出てくるというのは、それが何であろうと嬉しいものである。
仮に民主党が政権を獲って、首班指名で彼が首相にでもなれば、それはそれで喜ばしいことだ。とはいえ、彼の責任で政治がおかしいことになれば、それも問題だ。
これで民主党が変わり、自民党とタメを張れるようになれば、日本もよくなるかもしれない。
ま、とりあえず、頑張って欲しい。