R-1ぐらんぷり2005

決勝進出者
長州小力
ネゴシックス
あべこうじ
友近
ヒロシ
「ほっしゃん。」
中山功太
井上マー

・長州小力
狭いターゲットでよく決勝まで来れた。面白いが長州力を知らない人は全く笑えない。C
・ネゴシックス
方言をそのまま使う芸人が増えてきた。というより、わざわざ直す必要はないと思うのだが。一つ一つの小さいネタを積み重ねていくタイプの芸は難しいが、よくできている。B+
・あべこうじ
エンタ芸人というだけで私的にはもうマイナスである。正統派漫談というスタイルは買うが、少々割舌がはっきりしていないような気がする。さて、エンタ視聴者は字幕なかったが笑えただろうか。B-
・友近
そろそろ芸術の域に達してきた。うざいあべこうじの後でネタが際立った。作りこんだネタが素晴らしい。A
・ヒロシ
噛みやがった。曲とスタイルを変えたのが裏目に出たか。また噛んだぞ。ピン芸は噛んだらあかんのじゃ。新作を持ってきたのはいいが、こんな大舞台にかけるかね。噛んだらあかんねん噛んだら。B
・「ほっしゃん。」
「。」が要るのね。おいおい、オチなしかよ。言葉のネタは考えるほうが楽しいかも。中堅の域にきているので、そろそろこの辺でいっとかんとな。A-
・中山功太
あんまり見たことないが、みんなネタをいろいろ工夫している。音響さんや照明さんとの打ち合わせも大変だろう。B
・井上マー
ちゃんとネタが見たかったので楽しみにしていた。尾崎ありきのネタには違いないが、尾崎の言いそうなセリフやフレーズと相まって、面白い。A-

グランプリ
「ほっしゃん。」
吉本印天然素材で注目を浴びたものの、ナイナイだけが受け入れられ、他のメンバーは苦渋を味わった。チュパチャプス解散後も芸人を辞めずにいた結果が今日のグランプリである。今のお笑いブームは確かに陳腐だが、腕のある芸人がこうやって結果を出していくことは非常に嬉しい。

コンビ名

程度の低いお笑いブームがまだ続いている。
コンビ名だけ見てみると、カタカナが多いのはわかるが、何も捻ってない普通の単語があまりにも多いことに気がつく。
アンジャッシュ、アンタッチャブル、アンガールズに至っては、まるで活用形のように似通っている。
コンビ名は一生ついて回る。こいつらが何年もつかは知らないが、40年、50年経ったときにも同じ名前で呼ばれる。コンビ名で笑いを取れとは言わないが、何かそこに感じさせてくれるものが欲しい。
もっとも、天下を獲ればそんなことはどうでもよくなるのだが。

ペナルティ

どうも名前が思い出しにくいコンビである。いつも代わりにインパルスが出てきてしょうがない。それはさておき、DonDokoDonのように一方がバカ売れして相方が全然目立たないコンビというのはよくあるが、インパルスもこのままいくとそうなる可能性がある。あ、違うわ、ペナルティだった(マジ間違え)。
ヒデとワッキー、二人とも高校サッカーの名門、市立船橋でサッカー部にいた経歴を持ち、特にヒデはプロ入りを断ってこの世界に入った。そのままプロになっていたら第二のヒデになっていたかもしれないのに。
芸風はFUJIWARAや初期の雨上がりに似ている。あまりきっちりとネタを観たことはないが、ワッキーのアブノーマル加減は大阪芸人の比ではない。顔や身体の動きはサッカーで鍛えたキレがあり、ナンセンスなギャグはノッてしまえば大爆発である。
ワッキーのように、動きで笑わせる芸人はあまりいない。出しどころも難しいし、場を与えてもらわないと芸を発揮できないからだ。だからコンビ芸としてはどうしても相方の印象が薄くなってしまう。
ともかく、お笑いには貴重な人材なので、これからの伸び具合が楽しみである。ヒデも頑張れ。

第26回ABCお笑い新人グランプリ

最優秀新人賞:アジアン
その瞬間、思わず私は「え!?」と声を上げてしまった。最終選考に残ったのは、確かにどんぐりの背比べで甲乙つけがたかったが、まさかアジアンが獲るとは思わなかった。
NSC20期生で麒麟と同期。馬場園梓と隅田美保という女性コンビで、下手がデブ、上手がブスという典型的なパターンである。正直、これといって特徴もないのだが、審査委員長の喜美こいし先生のお眼鏡にかなったようだ。
過去に錚々たるコンビがこの賞を受賞し、将来を約束されるのは間違いないのだが、もちろん、それは本人の努力次第である。賞を獲ってもだめになったコンビはある。数少ない女性コンビの中で、アジアンがどれだけ伸びていくのか、皆さんも注目して見ていただきたい。
話は変わるが、この記事をリサーチ中に西川きよし師匠の長女、かの子さんが結婚というニュースがあった。相手はなんと、辻調の林先生だそうだ。このニュースに、関西人はしばらく笑いが止まらないだろう。林先生てw

芸人と病気

年末年始、あちこちの番組で見かけたカンニングだが、中島が急性リンパ球性白血病で緊急入院した。白血病はかつて死の病などと言われていたが、近年は医療技術の進歩により完治できる病気となった。早くよくなって復帰してもらいたい。
芸人に限ったことではないが、思わぬ病気で命を落とした芸人は少なくない。大阪で次代を担う女漫才師であった非常階段のミヤコが、番組の企画で受診した精密検査でガンが発覚、残念ながらそのまま亡くなってしまった。
バイク事故で顔面に著しい損傷を受けてしまい、死の淵を彷徨った千原兄弟の弟、Jrだが、それ以前にも急性肝炎を起こして死にかけている。
Jrが肝炎を起こした少し前には、ベイブルースという漫才コンビの河本が劇症肝炎で急死している。そのため、Jrも一時期真剣に危ないのではないかという噂が流れたほどだ。ベイブルースが現役ならば、間違いなく現在のテレビを賑わせているはずだった。
人間、地位や名誉より、何をおいてもまず健康が第一である。つくづく思う。

年末年始のお笑い芸人

質の悪いお笑いブームということで、大して面白くない芸人もこぞって年末年始のテレビを賑わした。ギター侍は去年のテツandトモを彷彿とさせるような使い回されっぷりで、ちょっとかわいそうな気もした。さて、来年はどこにいるのだろうか。
個人的にはあまり好きではない長井秀和だが、「登竜門F」で見せてくれたバイオハザードネタはよかった。もともと得意なんだから、ああいう動きネタもいいと思う。と褒めたら、「爆笑ヒットパレード」で噛みやがった。残念。
関西地区では、毎年年末に「オールザッツ漫才」という番組を朝までやる。若手中心でマニアックな芸人も多数出るので毎年楽しみなのだが、そういえば今年はリットン調査団が出ていなかった。リットンもいよいよなのだろうか。で、この番組で奇しくもM-1の再対決、笑い飯、トータルテンボス、ポイズンガールバンドがネタみせをした。
もちろん笑い飯の圧勝だったが、トータルテンボスが意外と大阪の若手芸人に受けていて、ケンドーコバヤシがしきりに絡んでいた。ポイズンガールフレンドも番組の賞金を獲得したので、東京招聘組はそれなりに何かしら得て帰ってくれたと思う。
東京と大阪を行き来して終日テレビに出ずっぱりといった芸人も多かった。確かにしんどいとは思うが、年末年始にお声がかかるというのは芸人として本望である。今年一年も精進を重ね、来年も同じような、またそれ以上の仕事ができるようにがんばってほしい。

2004M-1グランプリライブ解説

審査員紹介。
ちょっと嫌な予感。カウス師匠のコメントに期待。
決勝8組登場。
東京ダイナマイト、タカアンドトシ、トータルテンボス、POISON GIRL BANDはネタも顔も知らず、全くの初見。タカアンドトシが何か癖のある感じがする。そこそこ行くか。
ネタ順決定。
千鳥、タカアンドトシ、東京ダイナマイト、トータルテンボス、南海キャンディーズ(よし、ええとこや)、ポイズンガールバンド、笑い飯、アンタッチャブル。とりあえず笑い飯最大の敵はアンタッチャブル。順番も近いので恐らく揃って最終決戦に出るだろう。南海キャンディーズはいいところを取った。タカアンドトシのネタが観てみたい。気になる。
千鳥。
あんな中世ネタ持ってたっけ。去年に引き続きトップバッターとは、運のないコンビだ。途中少し中だるみあり。583点。
タカアンドトシ。
東京のしゃべくり漫才は珍しい。しゃべりの回転もいい。615点。
敗者復活戦結果発表。
うわ、麒麟がきた。やばい。最終決戦は笑い飯、アンタッチャブル、麒麟で決定。
東京ダイナマイト。
出オチか。面白いけど、お疲れさん。583点。
トータルテンボス
しゃべくり漫才の土壌が東京にもまだまだあることを認識させてくれる。商品ネタがちょっと気になる。全体のネタはいい。587点。
南海キャンディーズ
緩急ついててよかった。ようやった。639点。上出来。
ポイズンガールバンド
ネタの展開の仕方がどうだろう。キャラも生きてないし。中日の引っ張り具合はいい。と思ったら最後まで引っ張りやがった。603点。
笑い飯。
さあ真打登場。緊張しとるな。あかんかも。615点。エンジンかけんの遅すぎ。
南海キャンディーズ最終決戦へ。しーちゃん乳揉むな。
アンタッチャブル
二人のしゃべりがよくこなれている。さすがといった感じ。ただ、笑いに関して言えば特筆すべきものはない。歴史に残るようなコンビにはならないだろう。673点。うーん、個人的にはなんでここまで評価されるかわからない。運がいいのか。最終決戦へ。
笑い飯脱落。こいつら素性表さんな、ほんまに。来年は手抜くなよ。
麒麟。
うまいけど凡庸な感じは否めない。うまいけど。634点。最終決戦進出決定。
最終決戦ネタ順。
アンタッチャブル、麒麟、南海キャンディーズ。よし、トリ取ったぞ。いけるか?
最終決戦アンタッチャブル。
ネタもよくこなれているし、掛け合いも申し分ない。しかし、何か釈然としないものがあるのはなぜだろうか。ネタ早くない?
最終決戦麒麟。
飛ばしたな。いいと思う。
最終決戦南海キャンディーズ。
うわ、MCいじるか。山ちゃんツッコミ冴えてる。行けるかな。
グランプリ
アンタッチャブル
総評:
審査員の顔ぶれを見て嫌な予感と言ったのは、松紳の二人が欠けていたことだ。笑い飯は、勝算なしとみて手を抜いたのだろうか。明らかに失速していた。それとも、やはり優勝候補筆頭と言われ続けたプレッシャーだろうか。プレッシャーの中の勝負を敢て避け、来年のグランプリを目指そうとでも言うのだろうか。まったく、このコンビは掴み所がない。
グランプリは10年目のアンタッチャブルが獲ったわけだが、どうも私はこのコンビに笑いの技巧のようなものを感じられない。確かに喋りはうまいし、よく噛み合っていてネタもこなれている。しかし、それは漫才師としては当たり前のことであって、プラス何かが必要である。それがアンタッチャブルには感じられない。とりあえず、おめでとう。
南海キャンディーズ、やったな。カウス師匠の一票は、ナンチャンの50票くらいに値するぞ。来年もまた来いよ。