BIG SHOT 日本映画のガン・エフェクト

何年ぶりかで本を買った。以前から本屋で見かけてはいたが、懸賞でもらえる図書カードを地道に貯めた使い道だ。
とかく日本映画などのガンアクションは、ハリウッドに比べてチープだ。もちろん、それは日本での厳重な銃規制のせいもある。
だが、そんな日本映画に革命的なガンエフェクトをもたらしてくれたのが、納富貴久男率いるBIGSHOTだ。
この本は、日本映画のガンエフェクトの歴史を踏まえて、BIGSHOTが果たしてきた役割と、その歩みについて書かれてある。
ガンアクションがある映像作品で、BIGSHOTの名前を見つけたら、それは100%本物だ。陳建一の四川料理のように、安心して楽しむことができる。
私はコストのかかるエフェクトにはあまり興味がなく、弾着なしでもガンアクションは充分演出できると思っていたが、やはりBIGSHOTの技術なしではいずれ物足りなくなるだろう。
エフェクトも素晴らしいが、プロップガン製作も心奪われるものがある。巻頭グラビアを飾るジョン&マギーの銃だけでも立ち読みしていただきたい。
実家に戻ってきてから押入れにほったらかしにしてあるモデルガンが気になった。もう10年だ。錆びてるやろな。。。

四条河原町の阪急閉店へ

祇園辺りを歩いていて、上空でやけにヘリが旋回しているなと思ったら、このニュースだった。
小さい頃、よく買い物に出かけたのは阪急より高島屋だった。理由は一つ、おもちゃ売り場と屋上遊園地があったからだ。阪急には両方ともなかった。
個人的には、全く馴染みのない百貨店だった。ただ、四条河原町からあの光景がなくなるのは忍びない。
百貨店業界も再編が進んで、高島屋もいずれは阪急阪神グループと経営統合を図るらしい。
しかし、阪急だけの話ではない。河原町通や四条通を詳しく歩いてみると、空き店舗がびっくりするくらいある。
京都で一番人通りの多いところでも、売れないものは売れないのだ。
閉店は秋頃になるという。後継テナントがどこになるのか、家電か、ファッション系か。ずっとほったらかしになるようなことは避けてもらいたいものだ。

日本航空、倒産

日本航空が、会社更生法の適用を申請した。戦後最大の倒産である。
バブル以降、ありえない会社の倒産を数々経験した我々でさえ、あの日本航空がという思いは強い。
しかしこれは、日本に無駄な空港を作り続け、採算の取れない路線を飛び続けた結果であり、政府の政策にも一因する。
このニュースで、ジャンボ機が非常に効率の悪い機体だということがわかった。
これからは、コンパクトな機体で低コストな運用をすれば、日本の航空業界は劇的に変貌するかもしれない。
倒れたものはもうどうしようもないので、起き上がって未来を見つめようではないか。

町内で火事


かと思ったら、誤報だった。
前にも書いたと思うが、消火栓が家の前にあるので、消防車が真ん前に停まる。
サイレンが家の前で停まったときの怖さはそりゃもうはんぱねえ。
25年前、高校生のとき、近所で大火事があった。ちょっと離れていたので類焼はしなかったが、火の粉が隣のマンションを越えて裏の物干しまでやってきた。
あれは怖かった。植木に水をやるホースで必死に消していたのを憶えている。
年末以降、今年は火事のニュースをよく目にする。
もう一度基本や原点に立ち返り、防火の心構えを徹底しよう。石油ストーブの給油は必ず消化してから。火が出ない電気ストーブでも火事は起きる。寝る前、出かける前は必ず火の元を確認。
地震も怖いが火事も怖い。

1.17 十五年目に寄せて

もう十五年経った。私は直接被災したわけではないが、震災直後に被災地に赴いた貴重な体験がある。
とはいえ、当時の職場が神戸だったので、もし地震が半日ほど早かったら、私もガレキの下敷きになっていただろう。
地震当日、私は和歌山の友人宅にいた。前日遅くまで遊び歩き、就寝したのは2時3時だったと思う。
地震の時刻、私は音で目が覚めた。周りで何かがガタガタと音を立てている。しばらくして、起き出した友人と今のが地震であったことを確かめ合った。
テレビをつけると、信じられない光景が飛び込んできた。
昼過ぎにようやく電車が動いたので、私は当時住んでいた守口市のマンションに戻った。
マンションもかなり揺れたようで、積み重ねていたビデオテープが軒並み倒れていた。
立てかけ式のハンガーも倒れて、フローリングの床に大きな傷がついていた。
職場は大丈夫なのだろうか。みんなは大丈夫なのだろうか。当分仕事はないだろう。その夜に、職場の友人から電話があった。とりあえず、関係者は全員無事だった。
その一週間後、一月分の請求書を届けに、私は神戸の職場へ赴いた。
JRは芦屋までしか開通していないので、そこから神戸まで2号線を徒歩で歩いた。
あのときの光景は今でも忘れられない。
目の高さに屋根があるのだ。形を保っている建物は皆無である。
筒状の鋼材で組まれたものが、マンションの前に横たわっている。それが螺旋階段だと気付いたとき、私は気が狂いそうになった。
3時間ほど歩いただろうか。職場のみんなの元気な姿を見て安心した。
で、請求書を置いて帰るわけである。やりきれない気分だった。
一年に一度、せめて今日くらいは、震災のことを思い出してほしい。
日本に住んでいる限り、明日はわが身なのだ。