二度と同じ道は通らぬ

風呂の帰り、女湯から出てきたお母さんと男の子が、自転車に乗りながら話していた。
「ちがうみちでかえる」
と男の子が言ったのが聞こえた。
行きと違う道で帰りたいのだろう。
実は私も同じだ。そしておとんもそうだ。
昔は車で出かけると、おとんが知らない道をわざわざ通った挙句に迷ったりするので、おかんがよく怒っていた。
おかんはいつもと違う道は嫌がるのだ。
総じて、男は違う道、女は同じ道を通りたがるのではないのだろうか。
つまり、男は常に刺激を求め、女は常に安定を求めるわけだ。
しかし、昨今の男女はどうも逆のような気がしてならないのだが。