神戸なんて遠くて行けないよ、とお嘆きの諸兄もおられると思うが、展示されているのは基本的には設定書の類だ。
ロマンアルバムや記録全集で散々見たあれである。
しかし一つ違うのは、全て原画なのだ。
大河原邦男氏直筆のオリジナルである。印刷物とは訳が違う。
まあ、それだけのことだw
私はこういうのは割とさっさと観るほうだが、それでもたっぷり一時間はかかった。
まさに大河原邦男メカデザインの歴史である。
その歴史を改めて見てみると、やはり大河原メカはボトムズで一つの完成をみていると思う。
順路中盤に置かれている実物大スコープドッグをしげしげと眺めながら、コクピットに乗る自分を想像する。
メカデザインはこうであるべき、という指針は何一つない。
これからメカデザインを学ぼうという人は、自分の思うように才能を発揮してほしい。
そして何かの拍子に、大河原邦男というメカデザイナーの存在を知ったときに、恐らく愕然とするに違いない。
決して超えられないものがそこにあることを。