現在、日本近海には台風12号がある。近海といっても遥か東、東経160度あたりだ。
この台風、実は日付変更線を跨いでやってきた。つまり、ハリケーンから台風になったのである。
勢力もかなり強く、中心付近の最大風速は50m/sを超える。じわじわと西進し、日本を窺っている。
南鳥島の観測所職員が避難するほどだから要注意だ。
太平洋高気圧の勢いが弱まった今、台風12号は確実に日本を射程に捉えている。
ハリケーン上がりの台風がやってくる日も近い。
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雨の境界
昨日は近畿のかなり広範囲で激しい雷雨があった。中でも豊中市では時間雨量が110ミリという驚異的な数字を記録、バケツどころか貯水槽をひっくり返したような雨が降った。
夏場の集中豪雨はほんとに集中的で、発達した積乱雲の下でのみ雨が降るので、狭い範囲に限られる。
ということは、雨の降ってないところと降っているところがあるわけだが、私はその境界線を見たことがある。
中学のとき、下校しようと校門を出たところで雨が降ってきた。傘を差してしばらく歩いていると、急に雨が止んだ。地面を見ると、そこは全く濡れておらず、道路は乾いたままだった。
ふと振り返ると、道路の少し向こうでは雨が降っていて、地面は黒く濡れていた。なんとも奇妙な感じであった。
まだまだ暑い日が続き、川で遊ぶ子供たちも多いだろうが、例え雨が降っていなくても、上流地域に降った雨が流れて川が急に増水することがある。
空や雲の様子には充分注意を払うことが必要だ。
台風量産体制
今年は私が知る限りで最も台風の少ない年、だった。ところが、太平洋高気圧の影響で日本の南海上の海水温が異常に高く、8月に入って次々と熱帯性低気圧が発生した。
今週も10号と11号が日本の南海上から様子を窺っている。
夏の台風は、上空の気流が安定していないため、スピードが遅く、しばしば迷走する傾向にある。迷走台風と呼ばれている。
日本の南を西へふらふらと台湾から大陸へ行ったかと思えば、踵を返して東進し、日本を縦断していった台風もある。
進路予想も難しく、確度の高い予報がなかなかできない。
しばらくこういう状態が続くと思われるので、最新の情報を入手し、進路にあたる地域では充分な警戒をお願いしたい。