大雨特別警報発令す

導入されて一か月も経たないうちに、数十年に一度という気象災害を示す特別警報が、まさか我が京都で発令されようとは。
台風18号が南海上でのろのろと北上している間、近畿を中心に大量の水蒸気が送り込まれて広範囲で大雨が降った。
確かに、ほぼまる一日ずっと強い雨が降り続けた。これだけの雨は40年以上京都に住んでいるが初めてだ。
京都では各河川が氾濫、特に桂川は近年稀にみる大増水で、渡月橋が浸水寸前までになった。
その桂川の増水により、JR、阪急、京阪の各線が軒並み運行を取りやめ、そんな中私は大阪の南港まで仕事に行かねばならないのだ。
唯一まともに運行しているのはその時点で近鉄だけであり、奈良経由で大阪まで出ることにして家を出た。
三条駅に向かうと、地下鉄さえも駅が冠水して運休している始末。
京阪が淀まで動いていることを確認して、鴨川の様子を見に行った。

10年に一度くらい、この程度の増水はなくはない。
真っ茶色な濁流が轟音とともに流れていく。
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京阪を丹波橋で降りて近鉄へ乗り換える。
近鉄は普通に動いているようだ。ひとまず西大寺へ向かう。
途中、宇治川、木津川を通過する。これらの河川もかなり増水している。
・木津川

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西大寺から乗り換えて生駒方面、そこから地下鉄中央線で無事南港に着いた。
南港も、川から流れ込んだ濁流の影響か、海面の色が変わっている。
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仕事が終わるころには各線復旧し、私は阪急に乗って帰ることにした。
淀川の長柄橋の辺りだがかなり増水している。

河川敷のグラウンドは消え、僅かに残った歩道をジョギングする強者がいた。
そして大増水した桂川だ。夕方になるとだいぶ落ち着いてきたようだ。

桂川は川幅は広いが堤防はそれほど高くない。
加えて流入する小河川も多いので、水害には弱い一面もある。
無事仕事も終えて京都に到着。鴨川をもう一度訪れる。

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流木の類がかなり流れ着いている。
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ゴミ箱はがっちりつながれていた。
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橋の下はがれきだらけである。
中にはホームレスの小屋の残骸のようなものもあった。
人的被害が少なかったのは幸いである。
今回の大雨で被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げる。
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