確かに、何年かに一度はこんな河川敷が埋もれるほどの大氾濫を起こす鴨川だが、こう毎年のようになってはたまったもんじゃない。
17日の京都は、結局丸一日毎時10mm以上の雨が降り続いた。
荒神橋では避難判断水位を突破し、ほぼ左京区全てで避難勧告が発令された。
長い間京都に住んでいるが、もちろん初めてである。
河川敷の芝生は恐らく全滅、三条大橋下のみそそぎ川に架かる橋も、一昨年の流出で新調した甲斐もなく再び粉砕されてしまった。
人的、物的被害がなかったのが幸いである。
導入されて一か月も経たないうちに、数十年に一度という気象災害を示す特別警報が、まさか我が京都で発令されようとは。
台風18号が南海上でのろのろと北上している間、近畿を中心に大量の水蒸気が送り込まれて広範囲で大雨が降った。
確かに、ほぼまる一日ずっと強い雨が降り続けた。これだけの雨は40年以上京都に住んでいるが初めてだ。
京都では各河川が氾濫、特に桂川は近年稀にみる大増水で、渡月橋が浸水寸前までになった。
その桂川の増水により、JR、阪急、京阪の各線が軒並み運行を取りやめ、そんな中私は大阪の南港まで仕事に行かねばならないのだ。
唯一まともに運行しているのはその時点で近鉄だけであり、奈良経由で大阪まで出ることにして家を出た。
三条駅に向かうと、地下鉄さえも駅が冠水して運休している始末。
京阪が淀まで動いていることを確認して、鴨川の様子を見に行った。
10年に一度くらい、この程度の増水はなくはない。
真っ茶色な濁流が轟音とともに流れていく。
京阪を丹波橋で降りて近鉄へ乗り換える。
近鉄は普通に動いているようだ。ひとまず西大寺へ向かう。
途中、宇治川、木津川を通過する。これらの河川もかなり増水している。
・木津川
西大寺から乗り換えて生駒方面、そこから地下鉄中央線で無事南港に着いた。
南港も、川から流れ込んだ濁流の影響か、海面の色が変わっている。
仕事が終わるころには各線復旧し、私は阪急に乗って帰ることにした。
淀川の長柄橋の辺りだがかなり増水している。
河川敷のグラウンドは消え、僅かに残った歩道をジョギングする強者がいた。
そして大増水した桂川だ。夕方になるとだいぶ落ち着いてきたようだ。
桂川は川幅は広いが堤防はそれほど高くない。
加えて流入する小河川も多いので、水害には弱い一面もある。
無事仕事も終えて京都に到着。鴨川をもう一度訪れる。
流木の類がかなり流れ着いている。
ゴミ箱はがっちりつながれていた。
橋の下はがれきだらけである。
中にはホームレスの小屋の残骸のようなものもあった。
人的被害が少なかったのは幸いである。
今回の大雨で被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げる。
残念なニュースだが、増水した鴨川で中学生が死亡するニュースが入った。
場所は九条跨線橋の辺り、今日は午前中の大雨で、かなり増水していたと思われる。
あの辺は、河川敷が川面に比べてそう高くなく、今日の雨くらいならたぶん冠水してしまうと思う。
鴨川の水深が総じて低いことも災いした。
低いと安心していると、ごくまれに人が溺れるに充分な深みがけっこうあり、そこにはまってしまうとかなり危険だ。
中学生なら、ちょっとくらいは危険なことや、バカなこともすればいい。大いに結構だ。
しかし、命に危険が及ぶかどうかは、自分達で察知しよう。何かあったら、遠慮なく周りの大人に助けを求めればいい。
君たちを助けた後に、ババちびるほど叱ってやるから。
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この春も鴨川では大掛かりな川浚えが行われ、川面の砂だまりが一掃されてしまった。
それまで、鴨川の昆虫の大半はその砂だまりに生えた雑草を餌として育っていたので、ちゃんと測定すれば鴨川の昆虫は半減以下に減っていると思われる。
それでもいるところにはいるので、なんとか確保はできたが、継続しての採取は去年に増してかなり厳しい状況だ。
今年は去年以上にミールワームに頼ることになるだろう。
今シーズン初めてのバッタに、けろちゃんずは入れ食い状態だ。
週に一度でいいから、腹いっぱい食わせられればいいのだが。