平成30年7月豪雨

まさかこれほどの災害になろうとは、とこの私も思っていた。
11府県に及ぶ大雨特別警報の発令、200人を超える犠牲者、まさに平成最後にして(最後にしたいが)最大の豪雨災害になった。
京都も襲われたが、一つの原因として線状降水帯があげられる。
台風7号から変わった低気圧がオホーツク近海でブロックされ、次第に梅雨前線が南下し、引き連れてきた暖気流が次々と西日本を中心に流れ込んだ。
各地で時間雨量100ミリ超え、24時間雨量が500ミリを超えたところや、総雨量が1000ミリを遥かに超えたところもあった。
これは想像を絶する雨量だ。
京都のあの三日間で降った量が、あちこちで僅か一日のうちに降ったのだ。
特に岡山、広島、愛媛の被害が甚大で、いまだに5000人以上の人々が避難生活を余儀なくされている。
ライフラインの復旧もままならず、皮肉なことにあれだけの水害で不足しているのは水なのだ。
雨は止み、梅雨は明け、被災地には容赦ない夏の日差しが降り注いでいる。
自治体や国の支援はこれからが正念場だ。

雨やばし

毎年梅雨の末期になると日本のどこかを集中豪雨が襲う。
今年は京都の番のようだ。
今日未明に降り始めた雨は、20:00現在までに127.0ミリ。
南寄りの強い風が常に流れ込み、次々と雨雲を呼び込む。
線状降水帯というやつに捉まったようだ。

鴨川を十条通付近から撮影した映像。
河川敷は両岸とも水没、長さ3、4メートルはあろうかという丸太がひっきりなしに流れてくる。
雨はまだ数日降り続くという予想で、今日一日でこの有様なので、どんな災害が起こるかわからない。
くれぐれも注意していただきたい。

台風12号豪雨災害

台風に大きい小さい強い弱いは関係ない。
大きかろうが小さかろうが、災害は起こり、人は死ぬ。
速度の遅い夏台風の恐ろしさを、12号は我々に知らしめた。
今回、自治体の避難勧告がなかったとかいろいろ言われているが、自分の身は自分で守るということを徹底しよう。
指をくわえて待っていても、濁流は止まってくれない。
危ないと思ったら、人から笑われようが指を差されようが避難しよう。
今回の災害を教訓とし、次に備えるのが我々にできる最低限のことなのだ。

新潟、福島で豪雨


NHKがヘリで信濃川沿いを飛んでいたが、川幅一杯に真っ茶色の濁流が流れていた。
梅雨末期によくある状況と同じで、太平洋高気圧から吹き出す南西の暖気流と、オホーツク海高気圧から吹き出す北東の冷気がちょうどぶつかって、この気圧配置が崩れない限り、延々と雨雲が量産され続けるわけだ。
雨の峠は越えたようだが、山間部に降った雨がしばらくは流れてくるので充分気をつけていただきたい。

奄美地方で豪雨災害


梅雨の時期でもなく、台風でもないが、豪雨災害は起こりうる。
奄美地方では、累計で1m近くの降水量があった。これはとんでもない数字だ。島が水没してしまうんじゃないかというのが、あながち冗談でもないような雨の降り方だ。
その一因になっているのが、南シナ海にある台風13号だ。やはり13号は不吉なナンバーだった。
こいつは、フィリピン目前で900hpaを19年ぶりに下回った恐ろしいパワーの台風だ。
私が天気図を趣味で書いていた80年代には、年に一つくらいそういう台風があったが、近年は非常に珍しくなった。
中国上陸目前にして、まだ930を保っているのが恐ろしい。まだ日本に来る可能性がないわけではないので、充分に警戒していただきたい。
この強烈な台風から水蒸気の供給を受けて、秋雨前線が活発になり、加えて大陸の高気圧が強いために前線が押し上げられず停滞した結果、奄美付近に強烈な豪雨帯が形成された。
もし大陸の高気圧がこれほど強くなければ、被害は本土に及んでいたかもしれないのだ。
自然災害はいつでもどこでも起こりうるので、充分注意してほしい。