意外にハードSFなスペースダンディ。
アクションに乏しい分、実はシナリオがだいぶ矢面に立たされている。
別に悪の組織と戦っているわけでもなく、主人公の生き様に大した大義名分もなく、ただただ仕事として珍しい宇宙人を探しているだけである。
こんなに浅い設定からはなかなか深いプロットはできにくい。
実は、私も小説のネタとして、宇宙探偵ものを考えていた。
後だしじゃんけんみたいで嫌なのだが、ダンディにかなり似通ったキャラ設定をしていた。
アウトラインはできていたが、前述の通り設定が浅いので物語が非常につくりにくく、お蔵入りにしたのだ。
スペースダンディにやたらハードSF要素が出てくるのも、恐らくそういったプロット作りに深みを持たせるための一つなのだろう。
個人的には、超大ベテラン矢島正明の(もうすでにここでSFw)ナレーションや、パロディとしてあまり出てこないイデオンへのオマージュが大好物だ。
ガンダムは当たり前すぎてもう食指が動かないが、イデオンがかなりの割合で出てくる。
つい先日の14話では、ダンディ風コスモとミャウ風カーシャとQT風ガンガルブが登場した。
オープニングにも出てくる巨大ロボット「アレー」はイデオンのメカデザイン樋口雄一だ。
昨今、こういうおっさんも楽しめるアニメがなかなかない。
SFはネタが尽きるのが早いのだが、尽きる限りシーズンいくつでもやってほしいじゃんよー。